1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 07:17:04.14 ID:E92xHeDH0
プフ「次は囲碁です」

メルエム「うむ…対戦相手を呼んで来い」

プフ「はっ」

ヒカル「へぇ~すげぇ広いな~」

プフ「どうぞこちらへ」

ヒカル「え?ああ…わかった」

佐為「久しぶりに碁が打てます楽しみです」

ヒカル「そっか、しかし東ゴルドーまで来て碁を打つとは思わなかったな」

プフ「……?王がお待ちです、くれぐれも失礼のないように」

ヒカル「ああ、わかってるって」

プフ「………。」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 07:19:23.85 ID:E92xHeDH0
ヒカル「へえ、あれがキメラアントの王様か」

佐為「なんとも面妖な……」

メルエム「貴様が囲碁のチャンピオンか」

ヒカル「え?ああ、まぁそんなとこ」

メルエム「では早速打つぞ」

ヒカル「王様置石は?」

メルエム「ふん、そんなものいらぬ」

ヒカル「互戦でいいの?今ルールブック読んでたみたいだけど…?」

メルエム「すぐに追い抜いてみせる」

ヒカル「自信満々だね、そう簡単に行くかな?」

メルエム「ふん…」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 07:21:48.65 ID:E92xHeDH0
ヒカル「お願いします」

メルエム「うむ…」

ヒカル「うむじゃなくって『お願いします』だよ王様」

メルエム「…貴様余を誰だと思っている?」

ヒカル「誰だろうと関係ないよ、碁を打つときは『お願いします』だって」

メルエム「ちっ……まぁよい時間がもったいない…お願いします…これでよかろう?」

ヒカル「お願いします、じゃあ俺がニギるね」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 07:24:06.68 ID:E92xHeDH0
ヒカル「16の四星」 パチッ
     
メルエム「右下スミ小目」
    
ヒカル「16の十七小目」パチッ

メルエム「四の16星」

ヒカル「15の十六コスミ」

メルエム「17の十二ヒラキ」

佐為(さすがにヒカルが数段上ですね)

ヒカル(たった今ルールを覚えたにしてはけっこう打てるな…)

メルエム「6の十七カカリ」パシッ

ヒカル(そんなとこ甘いところ打ったら…石、取っちゃうよ)

メルエム(むっ…!)

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 07:26:57.69 ID:E92xHeDH0
ヒカル「4の十一ハサミ」

メルエム「うむ…なるほど」

ヒカル「まだ続ける?」

メルエム「いや、よい投了だ」

ヒカル「ありがとうございました」

メルエム「それを言わねばならぬのか?」

ヒカル「うん、そうだよ」

メルエム「ふんっ…ありがとうございました」

ヒカル「じゃあもう一戦ね」

メルエム「む……おねがいします」

ヒカル「おねがいします」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 07:29:54.66 ID:E92xHeDH0
ヒカル「4の十七オサエ」パチッ
   
メルエム「5の十七ノビ」
      ピシッ
ヒカル「そう来たか…2の四カケツギ」

メルエム「6の十八アテ」

ヒカル(すごいな…もうちゃんとした囲碁になりつつある…)

佐為(ヒカルより才能があるかもしれませんね、フフフ)

ヒカル(うるさいよ…)

メルエム「……?誰としゃべっておる?」

ヒカル「えっ…?ええっと……な、なんでもないから!」

メルエム「ふむ……?」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 07:39:08.94 ID:E92xHeDH0
ヒカル「7の五出」

メルエム(くっ……!)

佐為「中押しでヒカルの勝ち、腕を上げましたね」

ヒカル(このくらいまだまだだって)

メルエム「ない……投了だ」

ヒカル(え…?たった2局でこの局面がわかったのか…?)

佐為(ヒカル、この者…凄まじい速さで上達しています)

ヒカル(どうやらそうみたいだな……)

メルエム「先刻からなにをぶつぶつ言っている…?続けるぞ」

ヒカル「あ、ああ……おねがいします」

メルエム「……おねがいします」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 07:46:16.25 ID:E92xHeDH0
ヒカル(ここはハネる)

メルエム(ククク…)パシッ

ヒカル(ノビたっ!?)

メルエム「15の四一間ジマリ」

ヒカル(白のアタマをタタくのが遅れた)

佐為(中央の黒にはもう生きがない)

メルエム「ククク…どうだ?」

ヒカル「へへっ……すごいね王様」

メルエム「ふん……まだまだ余裕そうだな」

ヒカル「まぁね…」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 07:58:38.04 ID:E92xHeDH0
ヒカル(地合いは俺のほうが有利…これをカワすのは簡単だけど…)パチッ

メルエム「むっ…ならば…」パチッ

ヒカル「6の六オシ」

メルエム「ちぃ!7の五オサエ」

ヒカル(これで俺の勝ち)パチッ

メルエム(うっ……!)

ヒカル(ここからはヨセ、もう勝負は決まった)

メルエム「ない……いや…『ありません』か…」

ヒカル「ありがとうございました」

メルエム(深いな…碁というのは……)

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 08:09:24.71 ID:E92xHeDH0
メルエム「ありません…」

ヒカル「ありがとうございました」

佐為「ヒカルいつの間にかずい分成長しましたね」

ヒカル(初心者相手に勝ってもな……)

佐為(いえいえ、この者は強い、わずか10局で塔矢アキラレベルにまでなってます)

ヒカル(それって小学生の塔矢じゃん)

佐為(ええ、そうですが)

ヒカル(まだまだ俺の実力はこんなもんじゃないぜ)

佐為(楽しみにしてますよヒカル)

メルエム(明らかに誰かと話している…?もしや念能力者?)

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 08:19:34.37 ID:E92xHeDH0
佐為(20局目……ヒカルも苦戦してきましたね)

ヒカル(くっ…)ピシッ

メルエム「5の六」

ヒカル(右下白の厚みにはまだ隙がある)ピシッ

メルエム「ふむ……ならば……」

ヒカル(ツケコシで一気に攻める気か)

メルエム「6の六」

ヒカル(当然オサエるよな…)

佐為(王のハネダシは相当強烈な手…どうしますヒカル?)

ヒカル「ふ~~っ……!」

メルエム「……ん!?なんだ……?」

佐為「ヒカル?」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 08:26:43.13 ID:E92xHeDH0
ヒカル(よし……!)

佐為「ヒカル?どうしたんですか?」

メルエム(………気配が変わった?)

ヒカル「………」ピシッ!

メルエム(小ケイマ…?)

ヒカル「……」ピシッ

佐為(ヒ、ヒカル!そこは大ゲイマですよ!)

メルエム(ククク……勝負を諦めたか……)

ヒカル「………」ピシッ

メルエム(余の勝ちだ…)

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 08:33:07.20 ID:E92xHeDH0
ヒカル(次は……ここ!)

メルエム「なっ……!?」

佐為(悪手だったさっきの一手がここに来て……)

メルエム(最高の位置にいるだと……?)

ヒカル(よしっ!うまく行った!)

メルエム「くっ……まだだ!6の十七!」

ヒカル「6の十四」パシッ

佐為(うまいヨセ方です…局面は相当細かいですが…)

メルエム(こやつがここに来てミスするとは思えぬ……)

ヒカル「…………」バチッ!

メルエム(~~~~っ!)

81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 08:43:01.70 ID:E92xHeDH0
佐為「すごいですよヒカル!30連勝じゃないですか!」

ヒカル(はははっ、今日は調子が良いかも)

メルエム「……休憩だ」

ヒカル「え?休憩?そういえば腹減ったな…」

メルエム「プフ」

プフ「はっ!」

メルエム「この者に食事だ」

プフ「かしこまりました」

ヒカル「飯かぁ~じゃあ俺ラーメンね」

プフ「ラーメン……」

ヒカル「よろしくね!」

プフ「………わかりました」

佐為「ヒカルのラーメン好きは相変わらずですね」

86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 08:54:11.65 ID:E92xHeDH0
佐為「ところでヒカル、私のいない間どんなことがあったんですか?」

ヒカル「おう、コ・ヨンハって奴がいてさ……ずるずる…」

佐為「ほう…」

ヒカル「そいつと戦うことになったんだけど……ずるずる…」

佐為「強いのですか?」

ヒカル「ああ、勝てなかった…そいつがお前のこと大したことないとか……ずる…」

佐為「なっ!なんですってぇ~~っ!」

ヒカル「お、落ち着け!あとでそれは誤解だってわかってさ……ずるずる~っ…!」

佐為「そうですか、しかしヒカルは楽しそうな勝負してますね…うらやましい」

ヒカル「そうだな、せっかく帰ってきたんだし佐為、今度はお前打って見るか?」

佐為「いいんですか!?やったー!楽しみですー!」

ヒカル「悪かったな…昔はお前に自由に打たせてやれなくって」

佐為「ヒカル……」

93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 09:08:17.84 ID:E92xHeDH0
メルエム「なかなか勝てぬな……」

プフ(王は焦っておられる……)

メルエム(真っ向勝負では余に勝ち目はないのか…)

プフ「王……たかだか盤上の遊び……焦らずともいずれ王が……」

   バチーン!

メルエム「五月蝿い黙れ!」

プフ(ううっ……あんまりです…)

メルエム「奴の思考は余のそれよりも遥かに深い……ならば呼吸を乱すしかない」

ヒカル「ただいま~ラーメンごちそうさま」

メルエム(軽い……こういう者を乱すのは難しそうだが…)

108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 09:18:00.40 ID:E92xHeDH0
メルエム「貴様、名はなんと言う?」

ヒカル「俺は進藤ヒカル、王様は?」

メルエム「余は……王だ…」

ヒカル「うん、王はわかるけどさ、名前だよ名前」

メルエム(名前……余は……なんと言う…?)

佐為「ヒカル、王様が困ってますよ…」

ヒカル「あれ?なんか聞いちゃまずかったかな……」

メルエム「余の名は……」

ヒカル「ああっ!そうだそうだ早くつづきやろうよ!」

メルエム(くっ余のほうが心を乱してどうする…)

ヒカル「じゃあニギるよ」

メルエム「待てヒカル、次はなにか賭けるか」

ヒカル「賭け?」

113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 09:31:03.15 ID:E92xHeDH0
メルエム「貴様が勝てばなんでも欲しいものをやる」

ヒカル「ふーん負けたら?」

メルエム「腕をもらう」

ヒカル「えーやだよ」

メルエム「ククク、怖気づ……なに?」

ヒカル「腕賭けるなんてやだっていってんの」

メルエム「そうか、あくまで賭けぬと申すか」

ヒカル「当たり前だろ、俺は碁を打ってくれっていうからそっちの触覚の人に付き合ってるのにさ」

メルエム「まあよい…ならば賭けはなしだ」

佐為「私はゼッタイ勝ちますから賭けてもいいんですけどね」

ヒカル(勝手なこと言うな、俺の腕だっつーの)

119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 09:39:10.09 ID:E92xHeDH0
メルエム「おねがいします」

ヒカル「おねがいします」

メルエム(賭けずとも相手の心乱す一手……)ピシッ

ヒカル(5の五!?)

佐為「面白い一手ですが…私には通じません、ヒカル右下スミ小目」

ヒカル「ん……」ピシッ

佐為(天元!?ヒカル!私の言ったのと違います!)

ヒカル(悪い佐為、この局だけやらせてくれ)

佐為(あーんもう!ズルいですよヒカル~っ!!)

メルエム「天元か…ククク…楽しみな勝負になりそうだ」

ヒカル(久しぶりだなこの手…社とやって以来か)

128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 09:52:03.26 ID:E92xHeDH0
ヒカル(やっぱ難しいな…)ピシッ

メルエム(カケ…さすがに良い手を打つ)

佐為(いいですよヒカル、その調子です)←結局見て楽しんでる

ヒカル(出ギッた?)パチッ

メルエム(ツケギリ…)バチ

ヒカル(ならこっちは…)ダン

  バチダン! バチダン!

佐為(白のノゾキで黒はシビれてる……)

メルエム「くっ……!」バチ

ヒカル「やる……けど!」ダン!

佐為(ヒカルがシノぎました)

134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 10:02:56.02 ID:E92xHeDH0
佐為「勝負あったようですね」

ヒカル「いや~面白かったなー」

メルエム「ククク面白かったと申すか…」

ヒカル「うん、死活を手に入れずこっちを取ってきたときは危なかった」

メルエム「ヒカル、貴様は大した者だな」

ヒカル「いや~俺なんて全然まだまだ」

メルエム「それほどの腕がありながらまだまだと言うか…」

ヒカル「じゃあ次やろうか」

メルエム「いや、もうよい」

ヒカル「え?」

佐為「ええ~~~っ!?」

141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 10:17:35.00 ID:E92xHeDH0
ヒカル「ちょっ待ってもう少し打とうよ!」

佐為「そうですよっ!まだ私1回も打ってませんからっ!」

メルエム「余の碁は未熟、到底追いつけそうにもない」

ヒカル「え…えっとぉ…それはそれこれはこれ…」

メルエム(……?なぜ必死になる?)

ヒカル「あ、そうだ、じゃあ腕賭けてもいいからさ」

メルエム「それはもうよい…が、なぜ打ちたい?」

ヒカル「えっと~…王様センス良いからさ!今やめるのもったいないよ!」

メルエム(……これだけ力の差を持ちながらも余を認めるとは……)

プフ(王…顔が笑ってます…半笑いです…そんなに嬉しいのですか…)←悔しい

145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 10:30:37.23 ID:E92xHeDH0
メルエム「ところでヒカルよ」

ヒカル「うん!やる?」

メルエム「いや…なにやら独り言が多いようだが…」

ヒカル(うっ…やべ…)

メルエム「誰と話している?」

ヒカル「いや、誰とも話してないって!」

メルエム(確かにオーラは感じぬ…しかし何者かがいる…確実に)

佐為「ヒカル、私は我慢しますからもう帰りましょうか、怪しまれてますよ」

メルエム「むっ…なにか聞こえた…」

ヒカル・佐為(げえっ!すげえ!王様やっぱタダ者じゃねー!)

149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 10:44:02.58 ID:E92xHeDH0
佐為(どうしますヒカル?)

ヒカル(こうなったら…逃げる!)

佐為(そうですね)

ヒカル「あー俺そろそろ帰らなくちゃ!それじゃまたね王様!」

メルエム「むっ…そうか」

プフ「追いますか?」

メルエム「いや……よい…」

プフ「そうですか…」←ホッとする

153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 11:01:46.09 ID:E92xHeDH0
佐為「――いっそ全部話してもよかったのではないのですか?」

ヒカル「やだよ塔矢にだってまだ話したことないのに」

佐為「では日本に帰ったら話してみてはどうでしょう?」

ヒカル「う~~~ん………」

佐為「ヒカルが話してくれたら私は塔矢アキラと好きなだけ打てますね」

ヒカル「やっぱそこか、じゃあまだやめとくか」

佐為「そんな~~」

ヒカル「俺が打ってやるよ、ここ数年で俺がどのくらい強くなったか」

佐為「楽しみにしてますよヒカル」

ヒカル「ひょっとしてお前に勝っちゃうかもな」

佐為「なにお~!ヒカルなんてまだまだ私に勝てるはずがありません!」

ヒカル「はははっ!やっぱ佐為がいると面白れーな」

佐為「私もですよヒカル」

ヒカル「しかし佐為の復帰祝いで韓国に行くつもりが東ゴルドーに着くとは思わなかったな」

佐為「そうですね、飛行船を間違えるとはヒカルらしいです」

159: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 11:12:16.27 ID:E92xHeDH0
プフ「次は麻雀の世界です」

メルエム「ルールブックを」

プフ「これまでのゲームと違い4人で行います、そして運の要素がまざるので非常に複雑です」

メルエム「ではプフとユピー貴様達も入れ 」

プフ「はっ」

メルエム「ルールはわかった対戦相手を連れて来い」

プフ「かしこまりました」

アカギ「ククク……なかなか広いな」


  メルエムVS進藤ヒカル

      おわり

166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/02/25(土) 11:20:59.75 ID:E92xHeDH0
>>159のミス
「麻雀の世界チャンピオン」ね

引用元: メルエムVS進藤ヒカル