1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/06(月) 21:41:17.10 ID:XMzr59yE0
シリカ「……ん、あれ、ここは?」

キリト「おはようシリカ」

シリカ「えっ、き、キリトさんっ!? あ、あのえっと……ああっ! ご、ごめんなさい! 昨日あのままキリトさんのお部屋で寝てしまって、えっとえっと!」

キリト「大丈夫だよ」

ギュッ

シリカ「きききキリトさんっ!? あのあのっ!」

キリト「落ち着いて、ね?」

ナデナデ

シリカ「あ、ふぁ……ん……」

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/06(月) 21:46:17.24 ID:XMzr59yE0
キリト「さ、それじゃあ朝ごはん食べに行こうか」

シリカ「あ、は、はい……」

シリカ(キリトさんの手、優しくて暖かかったな……)

キリト「行くよ」

きゅっ

シリカ「へっ!? き、キリト、さん?」

キリト「……嫌だった?」

シリカ「そ、そんなことないですっ! その、暖かくて……えへへ……」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/06(月) 21:52:56.45 ID:XMzr59yE0
シリカ「あ、あの、キリトさん?」

キリト「うん?」

ギュウウ

シリカ「その、どうして私はキリトさんの膝の上に?」

キリト「シリカが可愛いから、ダメかな?」

シリカ「で、でもこれじゃあご飯も食べられませんし……せめて片手だけでも離して下さい」

キリト「はい、あーん」

シリカ「えぇっ!?」

キリト「これなら食べられるだろ?」

シリカ「でも、その……」

キリト「あーん」

シリカ「……ぁ、あーん」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/06(月) 22:01:37.69 ID:XMzr59yE0
ナデナデ

シリカ「キリトさん?」

ナデナデ

シリカ「あの、キリトさん?」

ナデナデ

シリカ「きっ、キリトさんっ!」

キリト「どうしたんだ?」

シリカ「あの、は、早くピナを助けに行きたいです!」

シリカ(いつまでも膝の上で撫でられてたら、何も考えられなくなっちゃいそうだから……)

キリト「そっか……」

シリカ「だ、だから行きましょう?」

キリト「ああ」

ヒョイッ

シリカ「きゃっ!?」

キリト「さ、行こう」
シリカ「あのあのあのキリトさん!? お姫様抱っこは恥ずかしいです! ま、待って! 待って下さいキリトさん! お、下ろして下さいぃぃぃいいいいっ!!」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/06(月) 22:10:27.87 ID:XMzr59yE0
キリト「ここはいつ来てもカップルばっかりだなぁ、なっ、シリカ?」

シリカ「……///」プイッ

シリカ(カップルだってお姫様抱っこなんてしてませんよ、もうっ!)

キリト「せっかくだからカップルみたいなことしてみる?」

シリカ「へ?」

キリト「シリカ……」

シリカ「ええええっとあのそのききききキリトしゃんっ!?」

シリカ(キリトさんが目を閉じて顔が近くに! ち、近いっ! 近いです! あ、あぁっ、私の初めて、キリトさんに!)

シリカ(でも、キリトさんなら……私……)

キリト「なんて、ちょっと冗談がすぎたかな?」

シリカ「なっ! ~~ッ!///」

キリト「ちょっ! シリカ!? 落ち着いてくれって!」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/06(月) 22:18:48.49 ID:XMzr59yE0
シリカ「あの、キリトさん?」

キリト「?」

シリカ「どうして私の背中にピッタリくっついてるんですかぁっ!」

キリト「それは」

花「キシャー!」

シリカ「き、キリトさん! モンスターが!」

キリト「よし」

きゅっ

シリカ「ななななななに呑気に私の手を握ってるんですか!? これじゃ戦えn」

キリト「バーチカル・スクエア」

シリカ「え、きゃああ!!」

花「ギャー!」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/06(月) 22:27:10.04 ID:XMzr59yE0
キリト「……」

ナデナデ

シリカ(……無茶苦茶です、人の手を握ってそのままソードスキルを使うなんて)

シリカ(私の手、あんなに早く動くんだ……)

シリカ(キリトさんの動きに順応してきたのか、段々普段より速く体が動くようになってきたし)

シリカ(……キリトさんがいたら、きっと私も攻略組にだってなれる)

シリカ(もしそうなったら……プレイヤーホームを買って暮らしたいな、キリトさんt)

キリト「あ、シリカ、あそこだ」

シリカ「えっ」

キリト「さあ取ろうか」

シリカ「……いつの間に」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/06(月) 22:32:22.71 ID:XMzr59yE0
シリカ「……複雑です」

キリト「なにがだ?」

ギュウウ

シリカ「こんなに簡単にピナを助けられるなんて、それと……」

キリト「それと?」

シリカ「昨日会ったばかりなのにこんなに暖かいキリトさんのことが、わからないです」ジッ

キリト「……それじゃあ町に戻ろうか」

シリカ「……はい」

「待ちな」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/06(月) 22:35:44.74 ID:XMzr59yE0
エ○スなババアの名前忘れた

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/06(月) 22:45:48.75 ID:XMzr59yE0
シリカ「……ロザリアさん」

ロザリア「本当に取って来るなんて、大したものn」

キリト「ロザリアだったか、さっさと仲間のオレンジ達を呼べよ」

ロザリア「は?」

キリト「ほら、武器もストレージにしまった、素手だ、無防備だ、ほら早く呼べよ」

ロザリア「えっと、話くらい聞きなs」

キリト「良いから早く呼べよ、殺すぞ」

ロザリア「なっ!」

盗賊「なんでや! 俺らまだなにもしてないだろ!」

シリカ「ひぃっ、キリトさん! こんなにたくさん!」

キリト「……シリカ、ちょっとだけ目をつぶって耳を塞いでくれ」

シリカ「え」

キリト「頼む」

シリカ「は、はい」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/06(月) 22:50:45.30 ID:XMzr59yE0
キリト「さて、お前達」

ロザリア「なによ?」

キリト「牢獄と地獄、どっちが良い?」

キリト「シリカがあんな目遭ってたのはそこのババアのせいだろ? それとオレンジ共は手下だろ?」

キリト「ここに牢獄に繋がるコリドーがある」

キリト「ここに入るか地獄に行くか選べ」

ロザリア「」ポカーン

盗賊達「」ポカーン

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/06(月) 23:00:19.45 ID:XMzr59yE0
キリト「あ、なんなら見せしめにあそこのモンスター殺すか、そしたらお前達もすぐに選ぶだろ」

キリト「ババア、あそこにモンスターがいるだろ?」

キリト「このピックを、そらっ!」

花「ギャーナンデヤ-!」

キリト「あれが数秒後の貴様の姿だ」

盗賊「ここのをあんなんで一撃とかパネェ」

盗賊「理不尽や!」

盗賊「ロザリアさん! こいつ黒の剣士です! 攻略組です!」

ロザリア「ど、どうせ偽物よ! 相手は一人、やっておしまい!」

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/06(月) 23:13:31.04 ID:XMzr59yE0
キリト「こいつらの体力の残りは20未満ってとこか」

盗賊「ウアァ…」

盗賊「タ、タスケテ…」

盗賊「ナンデヤ…ナンデヤ…」

キリト「さてババア」

ロザリア「ひっ!」

キリト「俺も人をこの手で殺したくはないんだ、一日二日オレンジになるのは怖くないけど、人を殺したくはない、コリドーに行ってくれないか?」

ロザリア「わ、わかったよ……」

キリト「その手のテレポート結晶使えなくなるために口を刻むか? あ?」

ロザリア「ひぃぃっ! ゆ、許して……」

キリト「さっさとコリドーに入れ」

ロザリア「……」

キリト「よし」

キリト「シリカをあんな目に遭わせた償いはしてもらうからな」

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/06(月) 23:19:01.12 ID:XMzr59yE0
キリト「さて、盗賊達、お前らはこっちの牢獄へのコリドーに入れ」

盗賊「クソッ」

盗賊「ナンデヤ…」

キリト「せいぜい反省してろ」

キリト「ふう、終わったな」

キリト「……シリカを騙してたの謝らないとな」

ナデナデ

キリト「シリカ、もう終わったよ、全部、全部終わったからもう大丈夫だ」

シリカ「……あの人達は?」

キリト「……宿で話そう」

シリカ「……はい」

60: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/06(月) 23:30:02.72 ID:XMzr59yE0
キリト「……」

ギュッ

シリカ「……」

シリカ(……キリトさん、部屋に戻ってから一度も話してくれません)

シリカ(ただ抱きしめるだけで、ずっと無言……)

キリト「……」

ぎゅうう!

シリカ「……キリトさん、少し、痛いです」

キリト「! 悪い、大丈夫か! ポットは!?」

シリカ「だ、大丈夫ですから! 圏内でダメージはありませんし!」

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/06(月) 23:39:43.31 ID:XMzr59yE0
シリカ「なにがあったんですか、あの間に」

キリト「ただあいつらをコリドーに入れただけさ」

シリカ「コリドーに?」

キリト「実は俺はビーターで攻略組で依頼を受けてかくかくしかじか」

シリカ「……そうだったんですか」

キリト「騙してごめん、ごめんなシリカ……」

シリカ「そんな騙してなんて、キリトさんがいなかったら私はあの時死んじゃってて、助かってもピナは助けられなくて、あそこに行ってもロザリアさんに殺されてました」

シリカ「キリトさんがいてくれたから今の私がいるんです」

キリト「……ありがとう」

シリカ「キリトさん、私の命はあの時終わっていました、今こうしていられるのはキリトさんのお陰です、だから……」

シリカ「これからの私の人生はキリトさんのものです、騙したとかそんなことは忘れて下さい」

キリト「シリカ……」

75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/06(月) 23:49:01.69 ID:XMzr59yE0
翌日

シリカ「んぅ……ん?」

キリト「……くぅ……くぅ」

シリカ「ッ!!?///」

シリカ「き、キリトさんの腕、離れないっ!///」

シリカ「……昨日は一晩中なでなでしてくれたんですよね、えへへ///」

シリカ「今まですごく大人っぽく見えてましたけど、キリトさん、寝顔は可愛い……」

シリカ「……寝てますよね?」

シリカ「……ん」

ちゅっ

シリカ「~~ッ!///」

シリカ(しちゃった! キリトさんのほっぺに、ここで、口で……~~ッ!///)

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/06(月) 23:58:19.50 ID:XMzr59yE0
キリト「おはようシリカ」

シリカ「お、おはようございます」

キリト「……」

シリカ「?」

キリト「可愛い」

ナデナデ

シリカ「なっ!///」

キリト「シリカ……」

ぎゅうう

シリカ「き、キリトさんっ!?///」

シリカ「……そ、そのっ! キリトさんがしたいなら、私、頑張ります!///」

シリカ「したことがないからなんにもわかりませんが、その……///」

シリカ「……キリトさん?」

キリト「……くぅ……くぅ」

シリカ「もうっ!!」

88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/07(火) 00:01:33.85 ID:KU7aw5eD0
シリカ「うーん……」

キリト「さて、朝ごはん食べに行こうか」

シリカ「あっ、はい」

シリカ「ところでキリトさん、コリドー結晶を二つ持ってましたよね? 片方はわかりますけど、もう片方はどこに繋がっていたんですか?」

キリト「今の最上階のボスの部屋」

シリカ「……え?」

キリト「テレポート結晶持ってたし大丈夫だろう、ボスを目の前にテレポート結晶を使うだけの動きが出来るかは解らないけどな」

シリカ「」

93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/07(火) 00:11:23.49 ID:KU7aw5eD0
キリト「シリカ、俺はまた攻略に戻ろうと思う」

シリカ「……あ、あのっ、私も連れていってください!」

キリト「どうして?」

シリカ「わ、私はもうキリトさんのものなんです! ずっと一緒に居たいんです!」

キリト「俺はシリカに死んでほしくない、だから連れて行けない」

シリカ「私はキリトさんと離れたくありませんっ! お願いしますっ!」

キリト「……シリカ、それじゃあこうしよう」

────

──

94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/07(火) 00:17:04.03 ID:KU7aw5eD0
プレイヤーホーム

キリト「ただいま」

シリカ「お帰りなさいっ!」

ギュッ!

キリト「うん、ただいま」

シリカ「今日もすごく狩ってたみたいですね、お疲れ様ですキリトさん」

キリト「あれ、そんな狩ってた様子あるか?」

シリカ「ストレージのなかのアイテムがどんどん増えていったらわかりますよ」

キリト「ああそっか」

シリカ「たくさん狩って疲れましたよね、すぐにご飯にしますねっ」

キリト「ありがとう」

ナデナデ

シリカ「えへへ///」

110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/07(火) 00:28:46.57 ID:KU7aw5eD0
シリカ「出来ましたよー!」

キリト「おお!」

ピナ「ピー!」

シリカ「キリトさんがドロップした中にお肉があったので今日はシチューにしました」

キリト「良い匂いだ……頂きます!」

ピナ「ピィッ!」

シリカ「どうですか?」

キリト「! 前のシチューのときよりうまくなってないか!?」

シリカ「えへへ、ついに料理スキルカンストですっ!」

キリト「すごいなシリカ、頑張ったな」

ナデナデ

シリカ「えへへ///」

113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/07(火) 00:34:58.93 ID:KU7aw5eD0
キリト「美味かったな……なあピナ」

ピナ「ピィピィ」

キリト「そうだよな、コクもあったな、絶妙な味だった」

シリカ「ありがとうございますキリトさん」

キリト「よし、今日はだいぶ狩ったし、シリカの美味い料理も食べたし、あとは」

キリト「シリカを可愛がる」


おしまい

引用元: キリト「シリカを可愛がる」