律子(？)「変な事言ってないで顔洗ってきなさい」

美希「えっ！？ えっ！？ ミキおかしくなっちゃったかも。律子……さんがおにぎりに見えるの」

「どうしたのよ、突然。ツッコミにくいボケはやめてちょうだい」

？？？「おーい、美希ぃレッスン行くぞー」

律子(？)「ほら、プロデューサーも呼んでるんだからとっとと行きなさい」

美希「で、でも……ってハニーもおにぎりになってる！？」

P(？)「何言ってるんだ、行くぞ」

美希「ぎ、銀しゃりでベトベトしてるの……」

火の鳥か

――――――――――

美希(今のところわかったのは人がミキにはおにぎりに見えているみたい。男の人は海苔が巻いてあって、たまに磯臭いから性別は判断出来る)

美希(それとおにぎりの中の具は外から見えないはずなのに……わかる。律子はエビフライでハニーは塩むすび)

美希(頭がおかしいって思われたくないから、特長から誰なのか判断するしかないかも。声もなんだかみんなおにぎりっぽい声になってては区別がつかないし)

美希(それにしても、今日のダンスレッスンは大変だったの。華麗に舞うおにぎりからどうやってダンスを学べっていう……)

P(塩むすび)「美希、事務所に着いたぞ」

美希「ハニー、ミキ頑張るから見ててね」

P(塩むすび)「うん？ 事務所で？」

美希(きちんと誰が誰なのか人物を見極めて、その後具と一致させる)

美希「ただいまなのー」

「「「おかえりなさーい」」」

美希(事務所内の人数は8人、エビフライ(律子)がいないから竜宮がいないみたい)

美希(まず、あの机で作業をしている鶏五目。場所的にも具的にも、あれは……小鳥っ！)

美希(そして……これは認めたくないけど、あの具がラーメンは間違いなく貴音。でも、おにぎりにラーメンってないと思うな)

梅「あ、待っててね。お茶淹れるから」

美希「あ、ありがとうなの」

美希(お茶=雪歩って言うのは危険かも……せめてミキの事を名前で呼んでくれてたらわかってたかも)

美希(それにしてもお茶を淹れる梅おにぎり。とってもシュールなの)

美希(こういう場合、1番普通の具が春香だから梅が春香の可能性は十分にあるかな。あと春香の可能性が高いのは、あそこのシーチキンマヨネーズ)

昆布「美希、ドーナツあるよー」

美希「はーい、もらうのー」

美希(ドーナツはバスケットに入ってる……手作りドーナツッ！ 春香がいる可能性は高いと思うな)

昆布「今日のレッスンどうだった？ たしかダンスレッスンだったよね？」

美希「うーん、あんまり上手くできなかったかな」

梅「そんな、美希ちゃんが出来なかったなんて言ったら私なんか……ひーん、穴掘って埋まってますぅ」

美希(しめた、あの梅は雪歩で決まりなの)

高菜「どうしたの、ケガでもした？」

美希「ううん、大丈夫。ちょっと集中出来なかっただけ」

シーチキンマヨネーズ「そっか、悩みでもあるの？ ミキミキ」

美希(ミキミキって事は亜美か真美、亜美は竜宮でいないだろうから真美！)

美希「大丈夫だよ、別に大したことないから」

昆布「あはは、ミキミキって亜美と真美のマネかい？」

美希(まさかのフェイクなのっ！ ってことはシーチキンマヨネーズは真美じゃないみたい……)

シーチキンマヨネーズ「ダメだったかな？」

高菜「なんか変ね」

シーチキンマヨネーズ「やっぱりかー」

美希(だったら……鎌をかける)

美希「ん、このドーナツおいしいの。ありがとね、春香」

シーチキンマヨネーズ「あはは、そう？ どういたしまして」

美希(かかった、あれが春香！)

美希「ねえ春香、今度は春香のイチゴババロアが食べたいなって」

春香(シーマヨ)「うーん、ちょっと難しいかなあ……考えとくね」

たらこ「私はチョコケーキが食べたい！」

春香(シーマヨ)「そういうのって崩れちゃうんだよね」

高菜「春香はすぐに転ぶものね」

春香(シーマヨ)「私だって好きで転んでるんじゃないよ～」

貴音(ラーメン)「わたくしは春香の作るお菓子なら何でも好きですよ」

春香(シーマヨ)「ありがとうございます、えへへ照れちゃうな」

美希(次に、あの高菜はたぶん千早さん。歌の話題にして調べる！)

美希「なんだかダンスよりも歌が歌いたいなって気分だったの」

高菜「美希、そういう風に言ってはダメよ。プロデューサーがしっかり考えてくれてるんだから歌が歌いたくてもしっかりやしなさい」

美希(ほらひっかかった。やっぱり、千早さんみたい)

千早(高菜)「そう考えると私、プロデューサーに迷惑かけてたわね……」

ポーク玉子「あはは、昔は歌番組以外出たくないってプロデューサーに言ってたもんね」

美希(そして、ずっと気になってたけどあの『ポーク玉子』ってなんなのかな。ミキが知らないおにぎりの具とか……)

たらこ「あの頃はちょっと怖かったね」

千早(高菜)「そうだったのかしら？」

春香(シーマヨ)「ちょっと近寄りがたい雰囲気はあった、かも」

美希(真面目に推理してきたけど、そろそろシュールさに疲れてきたかも)

ポーク玉子「そういえば最近、コンビニのおでんが始まって冬が来たなって感じだぞ」

たらこ「それよりも肉まんあんまんだよー」

貴音(ラーメン)「あれはたいへんおいしゅうございます」

昆布「たしかにコンビニで肉まんを買って歩きながら食べるの最高だよね」

美希(もう、いろいろと面倒だなって)

雪歩(梅)「私はあんまんが好きかなぁ」

春香(シーマヨ)「最近はピザまんとかいっぱいあるよね」

ポーク玉子「スライムまんとかあるなー」

たらこ「それにねーこっそりと、からしをたっぷり入れとくと面白いんだよ」

美希(あっ、今の真美だな)

春香(シーマヨ)「どうしたの美希？ 何か変だよ」

美希(何かじゃなくて全部変だよ)

美希「眠いだけ～」

春香(シーマヨ)「そっか、じゃあちょっと寝る？ 膝貸そっか？」

美希「だいじょうぶなのー」

美希(頭のせたらベトベトしそう、そもそもどこからが膝かわからないし……)

昆布「それはそうと、事務所にコタツ欲しいよね」

ポーク玉子「それは自分も思うぞ、こっちの冬は寒すぎるからな！」

貴音(ラーメン)「炬燵に蜜柑。素晴らしいものです」

美希(あの変な具は響っと)

美希(ぶっちゃけもう、飽きてきたの……ただおにぎりが普通に喋ってるだけだし)

千早(高菜)「でも、場所の取り合いが起こるでしょうね」

美希(あとわかってないのは昆布だけど、どうせこのメンバーなら真くんかなって感じ)

真(昆布)「その取り合いが燃えるんじゃないか！」

美希(ほら、やっぱり)

「「ただいま戻りました」」

美希(帰ってきたのは律子(エビフライ)と……おかか)

律子(エビフライ)「途中コンビニでいろいろ買ってきたわよ、みんなで分けて」

小鳥(鶏五目)「律子さん、ありがとうございます。いただきますね」

美希(忘れてたけど小鳥もいたなって)

真美(たらこ)「ね→ね→何があるの？」

律子(エビフライ)「えっと、たしかおでんと中華まんを幾つかとお菓子、それとお昼食べてない人のためにおにぎりはたくさんあるわよ」

おかか「うふふ、律子さん、みんなのためのいろいろ買ってたのよ」ﾄﾞﾀﾌﾟｰﾝ

美希(効果音的にあずさってわかったけど、何か不服なの)

律子「それと、ほら美希。おにぎりも買ってきたわよ」

美希「あ、ありがとう、律子……さん」

律子「さっきおにぎりがどうとか言って、食べたかったんでしょ？」

美希「う、うん」

美希(違うんだけどな……)

美希「それじゃあ、エビフライ食べようかな」

春香(シーマヨ)「絵ね、はい」

美希(おっきなおにぎりが差し出す小さなおにぎり、変なの)

美希「いただきます」

美希(律子(エビフライ)を最初に見たから邪道かもしれないけど、食べたくなってたの)

律子「おにぎりはいっぱい買ってきたから好きなだけ食べなさい、ただし自己管理はする事」

美希「律子……さんっ！？」

律子「まったく、次は何？ 私がイチゴババロアに見えるの？」

美希「ううん！ 律子さんに見えるの！ 大丈夫なの！」

律子「変な子ねぇ」

美希(律子が人間に戻った！ でも、他の人は戻ってない……まさかっ！？)

真(昆布)「ねえ、それ何の話？」

律子「美希がね、私の事がおにぎりに見えるだなんて言うのよ」

春香(シーマヨ)「あはははっ、面白いですねそれ」

千早(高菜)「おにぎりに……ふふっ」

響(ポーク玉子)「お、おい美希そんな焦って食べなくてもだいじょぶだぞ！」

美希(食べた具の人物だけ元に戻る！)

――――――――――

美希(こうしてミキはしばらくコンビニに通いおにぎりを人に戻していった。けれど……)

貴音(ラーメン)「どうしたのですか、美希」

響(ポーク玉子)「何か変だぞ」

美希(この2人だけは未だに戻せてないの)

おわり

乙
この発想はなかったどころか少し心配なレベル