1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 16:44:25.72 ID:f9ikSKDB0
やよい「みんな一緒にコルホーズでもやし栽培ですー!」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 16:50:00.83 ID:ReWkbJ+R0
P「ヤヨイフよ、何をしているんだ」

やよい「はっ!プロデュサス中佐!」

やよい「ここをもやしの天国にするんです!いっぱい栽培してお国のために貢献するんです!うっうー!」

P「ヤヨイフ・・・」

やよい「・・・中佐、何故泣いておられるのですか?」

P「ヤヨイフはいいこだなぁ・・・ゔぅ・・・」

やよい「中佐!どうされたのですか!」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 16:59:47.12 ID:ReWkbJ+R0
P「・・・だがな、ヤヨイフよ・・・お前は致命的な勘違いをしている」

やよい「・・・うっ?」

P「私は我等が祖国の命でこの農園を管轄している」

やよい「うっうー!中佐には感謝しております!」

やよい「中佐の計らいのおかげで、この農園の収穫率は激増しました!」

やよい「この土地であれ程の収穫率を上げられた事は今までありませんでした!」

やよい「母なる祖国の土地様様です!」

やよい「どれも中佐のおかげであります!うっ!」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 17:02:39.97 ID:ReWkbJ+R0
P「・・・」

やよい「・・・中佐、お願いです。どうかお顔をお上げになってください!」

やよい「皆・・・皆おいしい小麦をたくさん収穫できて喜んでいました」

やよい「だから私も・・・おいしいもやしを沢山収穫できたら・・・」

やよい「もっともっと皆を幸せにできるんじゃないかって・・・」

やよい「うっ・・・うぇぇ・・・」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 17:04:34.24 ID:ReWkbJ+R0
P「・・・そうだな、ヤヨイフよ」

やよい「う・・・?」

P「唐突にすまなかった。もうお互いに泣くのはよそう。」

やよい「中佐・・・元気、出してください」

P「・・・ヤヨイフが元気なら、私も元気だ」

やよい「うっうー・・・!」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 17:06:55.80 ID:ReWkbJ+R0
P「・・・場所を変えよう、話がある」

やよい「う?・・・じゃあ、そこの倉庫でお話しましょう」

P「ああ、すまないな」

やよい「中佐のためですから、大丈夫ですよ」

やよい「鍵を取ってきますので、少しお待ち下さい、うっ!」

P「ああ・・・」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 17:07:02.83 ID:f9ikSKDB0
タカツキー・ヤヨイフ

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 17:10:49.74 ID:ReWkbJ+R0
頭いたい

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 17:11:24.35 ID:ReWkbJ+R0
誤爆した許せ

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 17:14:30.92 ID:ReWkbJ+R0
P「・・・」

美希「zzz...ふぁ~ぁ」

美希「まだなの~?プロス~」

P「口を慎め・・・仮にもお前の上官だぞ、リャダボイ」

美希「・・・はぁ~あ、階級で呼ぶの、硬っくるしいから美希スキじゃないな」

P「・・・」

美希「・・・まあ、ミキは家に帰れればなんでもいいんだけどね、早く済ませてね、中佐」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 17:17:53.60 ID:ReWkbJ+R0
美希「zzz...」

P「・・・チッ」

P「コイツにもヤヨイフ位に可愛げがあればな・・・」

P「寝てばかりでまるで仕事をしない上に、この態度」

P「助手の手配をしたのが間違いだったか・・・」

美希「白パン・・・zzz・・・」

P「それにしても冷えるな・・・」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 17:27:02.88 ID:ReWkbJ+R0
P「・・・」

---
やよい「母なる祖国の土地様様です!」
---

P「母なる祖国、か」

P(この痩せこけた極寒の大地で、祖国のためと教えられ、掲げられた共産主義のプロパガンダの下に仕事を強いられる彼等)

P(領土の奥深くにあぐらをかき彼らの収益を独占する上層部・・・)

P(奴等は戦争しか脳にない単細胞共の集まりだ)

P(この国が元から1つではない事を思い知る日もそう遠くはないだろう・・・)

P(良くも悪くも、な)

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 17:30:40.49 ID:ReWkbJ+R0
P「遅かったな、ヤヨイフ」

やよい「申し訳ありません中佐」

P「なに、この寒い中走らせてすまなかったな」

やよい「いえ、中佐のためとあらば苦ではありません。うっうー!」

P「そうか・・・ありがとう、ヤヨイフ」

やよい「・・・中佐?」

P「さあ、雪が降りそうだ。早めに小屋に行こうか」

やよい「うっうー!ご案内します!」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 17:41:54.74 ID:ReWkbJ+R0
やよいの案内の元、延々と立ち並ぶ無機質な小屋の一つに案内された
盗難対策のため、小屋の扉には厳重な施錠がされている。
私達は何重にも掛けられた鍵を1つ1つ解錠し、やっとの事で扉を開いた

P「オラよっと・・・」

取っ手を握り締め力強く引き開けようとするが、
金属の扉は蝶番が錆びているのか、その大きさ以上に重さを感じた

やよい「うっ・・・うー・・・!」

それを察してか、やよいが手摺の低い位置を手に取り手伝ってくれた
彼女の手は日々の農作業により傷だらけになっていた
その手を見た私はえも言えぬ苛立ちを覚え、それを扉にぶつけた

やよい「お手間を取らせて、申し訳ありません・・・」

P「なに、これも私達がやらせた事だ。ヤヨイフ達の責任は及ばないよ」

やよい「うっうー・・・」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 17:43:17.46 ID:f9ikSKDB0
チェ・ガナハのキューバ革命とかな

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 17:49:39.46 ID:ReWkbJ+R0
思ったとおり、どうやら接合部分が錆びて真っ赤になっていた。
その赤い錆は塗装を剥がし、元は平らであったであろう金属板を侵食し、歪な形へと変化させていた。
この錆びはいずれ扉や周囲の壁に広がり、やがては小屋全体を真っ赤にしてしまうのだろう。
その様子を想像し、背筋が凍えるのを感じた。

P「ふむ・・・」

だが、コツをつかんだ、とでも言うのか
力を入れる方向を少し変えてみると、開けた時より随分と軽く閉める事が出来た

やよい「・・・中佐?」

P「・・・ヤヨイフよ、お前に伝えねばならない事がある」

やよい「うっ・・・?」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 17:56:21.85 ID:ReWkbJ+R0
P「・・・ヤヨイフ」

やよい「・・・中佐、どうしてそんな怖い顔で」

P「・・・」

彼女の顔が強張っている

やよい「私、何か間違っていましたか」

何故私が彼女を態々小屋に連れ込んだのか、
その意味を理解しかねているのだろう

やよい「私は、何か、間違いを・・・」

国の生命線である食料。それらを供給できない国は、何れ滅びる
それは永木に渡る歴史が証明してきた

やよい「中佐・・・」

農民は血肉を惜しまず働かねばならない
それを怠るものは、万死に値する

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 18:00:51.58 ID:ReWkbJ+R0
農民を効率良く限界まで働かせる。そしてその手引きをする。
そう、それが私の仕事。

やよい「中佐、私は、私・・・」

その過程が如何なる物であろうが、出た結果こそが最終決定の対象となる

やよい「中佐、お願いです・・・」



P「すまない」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 18:01:42.71 ID:f9ikSKDB0
ヴォストーク1号打上げ成功のニュースにモスクワ大学の
物理学研究室の教授も学生もみな大喜び。
教授が言った。
「我々が惑星へ旅行できるようになる日も近いだろう。」
生徒から、より具体的な質問があがった。
「アメリカへ旅行に行けるのは、いつになるのでしょうか?」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 18:11:24.67 ID:ReWkbJ+R0
外は雪が降っていた。大地にしみ込んだ雪は再び大地を癒すだろう。
だが、それも長くは続かない事は明白だ。

P「・・・」

美希「ん、終わったの?」

P「・・・」

頭に雪が積もってアホ毛が萎れている
どうやらこの寒い中、コイツは待っていてくれたらしい・・・
なんだ、コイツも案外可愛い所もあるじゃないか。

P「ああ、終わったぞ。ミキリフ」

美希「・・・そっか」

美希「早く帰ろう。カゼ引いちゃうよ」

P「ああ・・・同感だ」

美希「・・・プロス」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 18:16:01.20 ID:ReWkbJ+R0
P「・・・」

美希「・・・私達、悪い事したのかな」

P「・・・着任したばかりのお前が、ここの何を知っていると言うのだ」

P「・・・知っていたとしても、此処の経営責任者は私だ」

P「全て・・・私の責任だ・・・」

美希「・・・・」

P「・・・○ソが」

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 18:17:12.61 ID:f9ikSKDB0
スターリン主催の会食。
がさつもののフルシチョフは手づかみで食べていた。
たまりかねてスターリンがたしなめる。
「ニキータ、ナイフを使え」
フルシチョフはナイフを手に立ち上がった。
「誰を、やるんで? 同志スターリン?」

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 18:33:10.91 ID:ReWkbJ+R0
度々ホルスターから滲み出る薬莢の匂いと熱が、私の脳裏を焼き千切りそうになる
彼女には何の罪も無い、それだけは事実だ。

美希「・・・ねえ、ちょっと買い物してかない?」

P「・・・そんな気分じゃなくてな」

美希「リツルコが言ってたじゃない、食料買出しをついでにしてこいって」

P「・・・」

美希「何か食べて、元気出さないといけないと思うな」

美希「・・・上官がそんなじゃ、部下は不安になっちゃうよ」

P「・・・」

P「・・・ああ、行こうか」

美希「私もちゃんと荷物持つよ」

私の手には錆が染み付いた

美希「さあ、ちゃっちゃと行こう!美希もう寒いのはコリゴリなの!」

私はこの錆を洗い流す事ができるのだろうか

P「・・・ああ、同感だ」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 18:33:52.80 ID:ReWkbJ+R0
錆びは侵食を自制する事ができない
いずれその身を喰い尽し、自壊してしまうだろう

P「急がないとアイツ、うるさいし、な・・・」

しかし、残った錆が消える事はない
その場にずっと留まり、周囲の物を汚し続ける

美希「そうなの!いつもうるさいの!」

そうならないためにも、私はこの汚れの代償を一生をかけて洗い流さねばならない

P「・・・」

P「さようなら、やよい」

-fin-

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 18:35:47.24 ID:8Cg0/2pu0
私は血の涙を流した

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 18:36:03.78 ID:ReWkbJ+R0
やよいはヤロビ農法の犠牲になったのだ
本当に申し訳ないと思っている

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 18:36:15.36 ID:mH7VZIpD0
なんだよこれは…(震え)

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/09/23(日) 18:47:34.84 ID:ReWkbJ+R0
やよい本当にごめんなさい
書かなければよかったですごめんなさい

引用元: やよい「うっうー!共産主義は最高ですー!」