1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 15:20:37.41 ID:l7yM9qxP0

P「どうした?」

凛「……ごめん、やっぱりなんでもない」

P「そうか……飯、どこかで喰うか?」

凛「……別に」

P「そうだなぁ、ラーメン……は無しだよな」

凛「そうだね。女の子とでかけるのにそれはちょっと無いよ」

P「あぁ、うん……じゃあ何がいいかな……」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 15:25:22.47 ID:l7yM9qxP0
P「簡単になるけどファミレスにするか?」

凛「やだ」

P「……なんでだ?」

凛「……あんまり気分じゃないから」

P「そうか……うーん、何が食べたいんだ?」

凛「……別に、何がいいっていうのはないけど」

P「そうか? じゃあ何がいいかな……」

凛「……」

P「うーん……」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 15:28:58.69 ID:l7yM9qxP0
凛「……プロデューサー、あの」

P「あっ、そうだ! ちょっと遠いけど美味しい店を志乃さんに教えてもらったんだ」

凛「えっ?」

P「あ、ごめん。なにか?」

凛「……別に。美味しい店って?」

P「イタリアンなんだけど手頃な値段で美味しいものが食べれるんだってさ」

凛「ふぅん……」

P「おしゃれだし、いいぞ? どうかな」

凛「……遠いの?」

P「んー、それなりにな」

凛「じゃあ……いいや。面倒だし」

P「そうか……」

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 15:33:21.07 ID:l7yM9qxP0
P「あっ、それじゃあこの前の取材でいった……」

凛「プロデューサー」

P「ん、どうした?」

凛「……あのさ、これ」

P「これ? ……弁当?」

凛「……作ったの」

P「作ったって……凛」

凛「……不器用だから。あんまり美味しくないかもしれないけど」

P「そっか、だから食べにいきたがらなかったのか」

凛「別に……そういうわけでもないけど」

P「がんばってくれたんだなぁ、ありがとう!」

凛「……あんまり美味しくないかもしれないけどね」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 15:37:24.76 ID:l7yM9qxP0
P「休まりそうな場所……うーん」

凛「あっち、公園あるよ」

P「へぇ、じゃあいってみようかな」

凛「うん。結構明るくていい場所だから」

P「そうなのか……詳しいんだな」

凛「ちょっと前に来たことがあるだけだよ」

P「そうか?」

凛「うん、だから別にたいしたことじゃないし」

P「ふぅん……」

凛「いこっか」

P「ん、わかった」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 15:43:23.14 ID:l7yM9qxP0
P「おぉ、本当にあったかくていい感じだな」

凛「……ちょっと暑いかも」

P「大丈夫か? 飲み物買ってこようか」

凛「いいよ、私がいってくるから」

P「いや、だがな」

凛「いいからプロデューサーは座ってて。自販機の場所わかるの?」

P「……」

凛「うん、じゃあちょっと待っててね」

P「やっぱりついていったほうが……」

凛「ベンチ」

P「えっ?」

凛「ベンチ、とっておいてよ。スカートだと下に座りたくないし」

P「……わかった、気をつけろよ?」

凛「大丈夫だってば。じゃあいってくるね」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 15:50:59.20 ID:l7yM9qxP0
凛「ただいま」

P「おぉ、凛! おかえり、大丈夫か?」

凛「子供じゃないんだから別に大丈夫だよ。はい」

P「ありがとう……あっ、これって」

凛「うん、前にCMに出た商品だね」

P「凛も売れてきたよなぁ」

凛「プロデューサーのおかげだよ」

P「いや、凛に才能があったからだよ。俺は手助けしたぐらいで」

凛「……でも、いつだって信じてくれたでしょ?」

P「プロデューサーだからな」

凛「私、愛想が無いから誤解されやすいし……プロデューサーが応援してくれたおかげで頑張れたところもあるよ」

P「そうか? 少しでも力になれたなら嬉しいよ」

凛「ん。いつもありがと」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 15:55:36.79 ID:l7yM9qxP0
P「えっ?」

凛「……お礼言ったらおかしい?」

P「いや。そうじゃないけど……それなら俺こそいつもありがとうって言いたいさ」

凛「なんで?」

P「凛がいつもがんばってくれているおかげで他の皆にもいい刺激が与えれてるしな」

凛「もらった仕事はキチンとやらなきゃいけないでしょ?」

P「そういうきっちりした部分がたまらなくありがたいんだよ。ありがとう、凛」

凛「……別に。お互い様でいいよ」

P「それに、まだ俺は言いたいことが……」グゥゥ…

P「……」

凛「……お腹すいてるの?」

P「……ちょ、ちょっとだけ」

凛「ふふっ……いいよ。食べようか」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 16:02:29.35 ID:l7yM9qxP0
P「凛の手作り弁当……」

凛「……あんまり期待しないでよ。料理とか、得意じゃないし」

P「いや、期待するなって方が無理だろ……開けていいか?」

凛「うん、どうぞ」

P「……これは」

凛「……」

P「おいしそうだなぁ。俺の好物ばっかりだ」

凛「そっか、よかった」

P「ひょっとして調べてくれたりとかしたのか?」

凛「別に……ちょっと簡単にできるのを探したら偶然レシピをみつけただけだから」

P「そうか? だが結構手間がかかるやつが……」

凛「ヒマだったから、ちょっと挑戦してみただけ。 ……それより。 感想、聞かせてよ」

P「ん? あぁ……そうだな、いただきます」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 16:08:04.27 ID:l7yM9qxP0
P「じゃあまずはこれから……あむっ」

P「……」モグモグ

凛「……どう?」

P「……」

凛「……やっぱり失敗したかな?」

P「っっっ……! すっごいうまい!」

凛「え、ちょっ……」

P「もう最高だよ! 凛は料理もできちゃうなんて最高だなぁ!」

凛「……そっか。うん、よかった」

P「凛?」

凛「なに?」

P「いや、やっぱり凛は笑ってるのが一番かわいいな」

凛「えっ……違う、別にこれは……」

P「これは?」

凛「……美味しいっていってくれて嬉しかった、だけだから」フイッ

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 16:17:48.06 ID:l7yM9qxP0
P「本当にうまいよ。ありがとうな、凛」

凛「ほめても何もでないよ?」

P「いやいや、本音だからな? それに、今もらってるじゃないか」

凛「……そう、だね。気にいったならまた作ろうか?」

P「いいのか?」

凛「ヒマな時だけだけど」

P「それでもありがたいよ。楽しみにしてる」

凛「そっか……うん」

P「うん?」

凛「プロデューサー、他に好きなものとかある?」

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 16:20:52.05 ID:l7yM9qxP0
P「好きなものか……うーん」

凛「……無いの?」

P「いや、結構あるけど……カレーとか」

凛「カレー……うーん」

P「どうした?」

凛「お弁当にカレーはちょっと無理だから……」

P「あぁ、そりゃそうだな……じゃあ他は……」

凛「……プロデューサー」

P「ん、どうした?」

凛「今度、家にいっていいかな?」

P「はい?」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 16:27:18.23 ID:l7yM9qxP0
凛「やっぱりカレーはちゃんと作って、あっためて食べたほうがおいしいだろうし」

P「……それはそうだが、だがなぁ」

凛「大丈夫。そういうのはついてこないようにするから」

P「……でもなぁ」

凛「うち、隠し味が変わってるって言われるんだけど……お母さんのカレー、すっごくおいしいよ」

P「うっ……」

凛「食べたくないなら別にいいけど」

P「……食べたい」

凛「……ん?」

P「凛のカレー、食べたい……」

凛「じゃあ、今度いくから」

P「でも本当に大丈夫か?」

凛「問題ないよ。意外となんとかなるものだから」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 16:36:51.84 ID:l7yM9qxP0
P「ふぅ……しかし……」

凛「どうしたの?」

P「食べてお腹膨れたら眠くなってきた」

凛「……プロデューサーって子供だね」

P「ほら、男っていうのはスーツを着た子供だっていうだろ?」

凛「たぶん意味が違うと思うけど……」

P「ん……まぁ、細かいことはいいだろ?」

凛「……それで?」

P「それでって?」

凛「眠いなら、もう帰る?」

P「い、いやいや。そういう意味じゃなくてな」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 16:41:16.81 ID:l7yM9qxP0
凛「じゃあ、どういう意味?」

P「凛といると落ちつくっていうか……うん、完全に失言だった。すまん」

凛「……落ちつく?」

P「こう、一緒にいるのが自然な気分になるんだよ」

凛「そっか……ふぅん」

P「すまん!」

凛「別に、怒ってるわけじゃないから謝らなくてもいいよ」

P「だが……」

凛「……あっ」

P「ど、どうした?」

凛「じゃあ、このまま買いものにつきあってくれる?」

P「それぐらいなら喜んで」

凛「ん、じゃあそれでいいよ」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 16:51:04.72 ID:l7yM9qxP0
凛「プロデューサー?」

P「ちょ、ちょっと待て凛……ここって……」

凛「服屋だけど?」

P「女性ものの服ばかりのところに男がついていくのはちょっと……」

凛「……なにそれ?」

P「いや。なんかこう、な?」

凛「あれだけ仕事で女の子に囲まれてるのに……」

P「仕事とは別なんだよ……」

凛「かわいい服とか、選んでほしかったんだけど」

P「凛の方がセンスいいじゃないか」

凛「自分じゃわからないこととかも多いから」

P「でもなぁ……」

凛「いいから、いこ」グイッ

P「え、ちょっ……」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 17:01:11.99 ID:l7yM9qxP0
凛「プロデューサー」

P「お、おう」

凛「……挙動不審すぎない?」

P「いや、だってなぁ」

凛「スカウトしてる時ぐらい堂々としてればいいのに」

P「そういうわけにもいかないだろ?」

凛「少なくとも今の状態よりはマシだと思うよ」

P「そ、そうか……」

凛「……」

P「……ど、どうした?」

凛「別に。ついてきて」

P「あ、あぁ」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 17:13:21.23 ID:l7yM9qxP0
凛「プロデューサー、こっちとこっちならどっちがいいと思う?」

P「ん? ……そうだな」

凛「……」

P「色合いはこっちのほうがあうかもしれないが、イメージ的にはこっちのデザインだな」

P「だからといって今のイメージを守り続ける必要はない、こういうときはあえて崩してみるのも手だ」

P「だからどっちかっていうならこっちだな。個人的にはもう少し派手な色合いも悪くないと思うんだが」

凛「そっか……うん、ありがとう」

P「いやいや、これぐらいなら……あぁ、やっぱりなんか周りの目が痛い」

凛「仕事の時とのギャップがひどいね」

P「そうかな……」

凛「さっきまではすごく頼もしい感じだったよ」

P「今の俺は頼りないか?」

凛「少なくとも、服売り場で挙動不審になってる人は頼りにはならないと思う」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 17:19:22.98 ID:l7yM9qxP0
P「そうか……だがなぁ、どうもこの空気には慣れなくて」

凛「……慣れなくて?」ピクッ

P「うん、この前かな子と一緒に来た時もだな」

凛「そっか……ふぅん」

P「……凛? どうした?」

凛「別に、なんでもない。服買って帰るよ」

P「え? あぁ……」

凛「ちょっと外で待ってて」

P「……わかった」

凛「……」

凛「……それもそうだよね。プロデューサーなんだからアイドルと買い物ぐらい普通か」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 17:24:30.14 ID:l7yM9qxP0
ちょっと卵焼き焼いてくる
30分以内には帰ってくる

48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 17:45:18.15 ID:l7yM9qxP0
凛「お待たせ」

P「うん、おかえり」

凛「……」

P「凛、あのさ」

凛「なに?」

P「いや、その……服なんだが」

凛「……かな子と来た時どうしたの?」

P「いやな、他のアイドルと同じ感覚で選んだら入らなくてな……」

凛「年頃の女の子なんだから、傷つくよ?」

P「いやぁ、あれは失敗だったよ……気をつけないとなぁ」

凛「うん、本当に……気をつけてよね」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 17:51:32.05 ID:l7yM9qxP0
凛「……もういい時間か。そろそろ帰ろうかな」

P「ん? ……そうだな。晩飯はいいのか?」

凛「うん、たぶん家でお母さんが作ってるから。……プロデューサー、またね」

P「あぁ、じゃあな」

凛「……」

凛「……じゃあねなんて言わないで……か」

凛「別に、そういう関係でもないのに」

凛「……帰ろう」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 17:58:05.64 ID:l7yM9qxP0
☆数日後

凛「プロデューサー」

P「ん、どうした?」

凛「この前の話なんだけど、今度の金曜日でいいかな」

P「今度の……んーと……8月10日?」

凛「うん。学校も終わってるけど他にもやらなきゃいけないことが多いから早めに予約しておきたかったんだ」

P「そうか、うん……わかった」

凛「……あっ、そうだ」

P「うん?」

凛「お茶、いれたけど……飲む?」

P「あぁ、じゃあいただこうかな」

凛「……」

P「……あー、うまいなぁ……ん、どうした?」

凛「ううん、なんでもない。それじゃあちょっと出てくるね」

56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 18:03:33.44 ID:l7yM9qxP0
凛「……」

凛「プロデューサーの家……か」

凛「……別に、カレー作るだけだし関係ないよね」

凛「えっと、隠し味……あっ」

凛「プロデューサー辛いの大丈夫か聞くの忘れてた……」

凛「……子供っぽいしダメそうだけど、どうなんだろう」

凛「とりあえず今度聞いてみようかな」

凛「まずは準備しておかなきゃ」

――――

―――

――


58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 18:07:39.24 ID:l7yM9qxP0
☆ 当日

凛「……うん、大丈夫」

凛「ついてきてる人もいない、これなら」

凛「……すぅ……はぁ……」

凛「ん」

ピーンポーン

凛「……」

ドタドタドタ…

P「お、おう凛。いらっしゃい。大丈夫か?」

凛「うん、問題ないよ」

P「じゃあとりあえず……見られるとまずいし、あがってくれ」

凛「……お邪魔します」

P「なにもないけど、どうぞ」

62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 18:13:33.20 ID:l7yM9qxP0
凛「ここが、プロデューサーの部屋……」

凛「……思ってたよりも片付いてるっていうか……ものがあんまりないね」

P「いやぁ、あんまり家に帰ってないからなぁ」

凛「大丈夫なの?」

P「うん、まぁなんとか」

凛「……本当に?」

P「余裕だよ、心配してくれてありがとう」

凛「別に、プロデューサーがいないと困る人が多いから……」

P「そうかな……結構みんなセルフプロデュースもうまくいってるように思えるし……」

凛「……そういうのじゃないけど、ね」

P「ん? そういうのって?」

凛「別に。気にしなくていいから……キッチン借りるね」

63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 18:19:23.01 ID:l7yM9qxP0
凛「……」トントントン…

P「……おぉ、なんかいいなぁ」

凛「えっ?」

P「いや、こう……台所に立ってるだけでも画になるよ。すごくいい」

凛「……ほめても何もでないよ?」

P「カレーは?」

凛「それは元からだすつもりだったけど……そうじゃなくて」

P「じゃあ十分だよ。凛のカレーが楽しみで昨日は寝れなかったぐらいなんだ」

凛「遠足前の小学生じゃないんだから……」

P「いいじゃないか。期待してるんだよ」

凛「……まぁ、ちょっと待っててね。がんばるから」

65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 18:24:20.47 ID:l7yM9qxP0
グツグツグツ…

凛「……ん、どうかな」

凛「……」ペロッ

凛「……よしっ」

P「りーんー……」

凛「はいはい、できたから……後は盛るだけ」

P「そうか! もうにおいかいでるだけで我慢できなくなりそうだったんだよ!」

凛「カレー、本当に好きなんだね」

P「うん、まぁな! でも凛が作ってくれてるって思うとなおさらだよ!」

凛「そっか……うん。はい、できたよ」

P「やったぁ! ありがとう、凛!」

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 18:26:54.18 ID:l7yM9qxP0
P「じゃあ、いただきます」

凛「どうぞ、おあがりなさい……だっけ?」

P「……なんだか母親みたいだな」

凛「年下の相手にいうことじゃないよね」

P「す、すまん。なんかこう……なぁ?」

凛「同意を求められても困るんだけど……ほら、食べてみてよ」

P「うん……じゃあ」

P「あむっ」

P「……」モグモグ

凛「……どう?」

P「う……うまいっ!」

凛「そっか……うん、よかった」

P「凛、料理が苦手なんてウソじゃないのか? この前の弁当もそうだけど本当においしいよ」

凛「そんなに褒められたら、悪い気はしないけど……まぁ、ちょっと練習したから」

67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 18:30:54.76 ID:l7yM9qxP0
P「練習?」

凛「人に食べさせるんだから、ね。辛さは大丈夫?」

P「ん、あぁ。ちょうどいいよ」

凛「そっか……」

P「ありがとうな、凛」

凛「よかった。それじゃあ帰るね」

P「えっ?」

凛「えっ?」

P「凛、このまま帰るのか?」

凛「おかわりもよそって欲しかった?」

P「そうじゃなくてさ……凛」

凛「……? あぁ、量ならそれなりにあるけどたぶんそれなりに日持ちもするから」

P「そうじゃなくて」

凛「……じゃあ、なに?」

P「だって今日、お前の誕生日だろ?」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 18:34:00.62 ID:l7yM9qxP0
凛「……知ってたんだ」

P「当たり前だろ?」

凛「じゃあ、なんで……」

P「なんでって?」

凛「そんな日に来るなんて、みたいなことぐらいは言うと思ってた。気付いてないんだって」

P「凛の都合のいい日がその日だけだったのかなぁ、って思ってな。誕生日パーティーは夜だろうし」

凛「……本当に子供だね」

P「そうかなぁ」

凛「それで、呼びとめたってことは……」

P「うん、誕生日プレゼント……これ」

凛「……あけてもいい?」

P「ぜひ」

凛「……」

71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 18:36:33.15 ID:l7yM9qxP0
凛「これって……ネックレス?」

P「いまいち何がいいか思いつかなくて……ダメかな?」

凛「……ううん、いい」

P「そっか……よかった。誕生日おめでとう、凛」

凛「ありがとう……あと」

P「ん?」

凛「……プロデューサー。今度また遊びにいかない?」

P「俺でいいのか?」

凛「別に、誰でもいいわけじゃないんだよ? プロデューサーがいい」

P「そ、そうか……なんだか勘違いしちゃいそうだよ、俺」

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 18:39:34.22 ID:l7yM9qxP0
凛「勘違い?」

P「いやぁ、子供っぽいって笑わないか?」

凛「……聞いてから考える」

P「ひどいな」

凛「できない約束はしないんだ」

P「……その、だな?」

凛「うん?」

P「こう……自分に好意を持ってくれてるんじゃないか、みたいな?」

凛「……ふぅん、そっか」

P「バカだよなぁ、本当に! あははは」

凛「……」チュッ

P「はは……はっ?」

凛「あたり」

P「え、あっ、えぇっ!?」

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 18:46:25.76 ID:l7yM9qxP0
凛「好きでもない相手の家に、誕生日にカレーを作りになんていかないよ」

P「え、いや、あの……」

凛「それから、このネックレスって誕生石が埋められてるんだよね?」

P「あ、あぁ。幸運って意味があるって聞いて……」

凛「そっか……プロデューサー」

P「な、なんだ?」

凛「私、まだまだトップを目指すから……隣にいてくれる?」

P「もちろんそれは約束するけどだな、凛」

凛「……プロデューサーに好きな人がいるなら、私のことはほっといていいから。せめて仕事だけでも繋がってたい」

P「いや、凛のことは魅力的だが……年とかな?」

凛「年が近かったらよかった?」

P「そうじゃなくて……俺はプロデューサーで、凛はアイドルだし」

凛「まだまだ、トップまで駆け上がってからでいいから」

P「いや、でも……」

77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 18:47:01.20 ID:l7yM9qxP0
あかん従妹が呼んでる

携帯移行する

79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 18:54:55.70 ID:rJx1AtvSO
凛「……ねぇ、プロデューサー」

P「……」

凛「これからもずっと隣にいてくれる?」

P「……それは、約束する」

凛「今は、それでいいよ。まだ大丈夫」

P「まだ?」

凛「私がトップアイドルになったら話すよ」

P「……?」

凛「今日のキスと」

81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 18:57:45.94 ID:rJx1AtvSO
途中投稿

>>79最後の行
凛「今日のキスのこと、忘れてもいいから」

82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 19:03:58.50 ID:rJx1AtvSO
P「キスって……そうだよ、アイドルがあんなに軽く……」

凛「軽くなんてないよ」

P「いや、だが俺なんかに……」

凛「これまであった男の人の中で一番魅力的だったから」

P「はっ?」

凛「子供みたいだけど、かっこつけてないプロデューサーが好きだから、あげたの」

P「……いや、しかし」

凛「今日はこのネックレスにめんじてここまで、ね」

P「……?」

凛「またね、プロデューサー。今日は帰るよ」

P「お、おう……また、な……?」

85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 19:14:40.27 ID:rJx1AtvSO
凛「私も16歳か……」

凛「8月の誕生石はペリドットと……サードオニキス」

凛「意味は……ペリドットが、『幸運』と『命の絆』」

凛「サードオニキスは……」

凛「……『幸せな結婚』」

凛「……なんてね」

凛「まだ、早いかな。でも」

凛「次に一緒に出かけるのは……デートってことでいいよね?」

凛「お弁当、うまく作れるように勉強しよっと」


おわり

132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/08/10(金) 21:44:29.52 ID:rJx1AtvSO
従妹かわいかった

……で、なんでまだ残ってんの……

携帯からは無理があるじゃない
家帰るまで保守させるのも忍びないし
また後日書くから落としてください

引用元: 渋谷凛「……ねぇ、プロデューサー」