1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 19:36:14.97 ID:Xv/ynAsP0
   765プロ いつもの事務所にて

P「いやー、あずささん。今日の仕事は長丁場でしたね」

あずさ「そうですね~。私、お腹がペコペコになっちゃいました~」

P「俺も同じですよ。さーて、事務所に何か食べ物は、っと」ゴソゴソ

あずさ「うーん。冷蔵庫の中は、ほとんど空っぽみたいです」ゴソゴソ

P「マジですか? まいったな……」ゴソゴソ

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2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 19:37:17.28 ID:Xv/ynAsP0
あずさ「私、コンビニで何か買ってきましょうか?」

P「いやいやいや! それなら俺が行きますよ!」

あずさ「でもプロデューサーさん、車の運転でお疲れでしょう?」

P「大丈夫ですって! それにもし、あずささんが一人で行ったら――」

あずさ「迷子になって、迷惑をかけちゃいますよね……しゅん」

P「い、いやいやいや! お、俺は、そんなつもりで言ったんじゃ……」

あずさ「うふふ、冗談ですよ。……あら?」

P「ん? 何か見つかりましたか?」

あずさ「プロデューサーさん、コレなんてどうですか?」スッ

3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 19:39:15.33 ID:Xv/ynAsP0
P「お! カップラーメンですね」

あずさ「私、たまに無性にカップラーメンが食べたくなるんですよ~」

P「ははは。その気持ち、俺もよーくわかりますよ」

あずさ「ですよね~? うふふ!」

P「名前は『究極の醤油!』と『至高の味噌!』か。食欲をそそられる名前だな」

あずさ「私、いただいちゃおうかしら?」

P「俺も、コイツを今日の夕飯に決めました! あずささん、どっちにします?」

あずさ「私はどっちでも大丈夫です。プロデューサーさん、選んでいいですよ?」

P「うーむ……。それじゃあ俺は、味噌にしようかな?」

あずさ「それでは、私は醤油をいただきますね~」

P「了解です。それじゃあずささん、早速作りましょうか」

あずさ「は~い! えーっと、まずはフタを少ーしはがして――」

4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 19:40:03.24 ID:Xv/ynAsP0
   15分後……

P「ふぅ……食った食った」

あずさ「とっても美味しかったです~」

P「ええ。至高の味噌の名は、伊達じゃなかったですね」

あずさ「私の醤油も、まったりしたスープが絶妙な味わいを醸し出してましたね~」

P「お、見事なコメントですね。グルメリポーターのお仕事とか、どうですか?」

あずさ「か、からかわないでください、プロデューサーさん」

P「いやいや、人気が出ると思いますよ? 来週あたり、営業に行ってみようかな」

あずさ「もう、プロデューサーさんったら……」

5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 19:43:12.22 ID:Xv/ynAsP0
P「さて、と! 腹も膨れたし、事務処理をもう一頑張りしようかな?」

あずさ「それでは私、今日はこれで失礼しますね~」

P「お疲れ様でした、あずささん。明日もよろしくお願いします」

あずさ「こちらこそ~。プロデューサーさんも、あんまり無理をしないでくださ――」

   ガチャ

P「ん?」

あずさ「あら?」

貴音「た、ただ今戻りました……」ヨロヨロ

P「お、貴音か! お帰り!」

あずさ「貴音ちゃんも、今日は一日中お仕事だったのよね~」

P「今日はゆっくり休んで……って」

貴音「ああ……ああ……」ヨロヨロ

6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 19:45:16.14 ID:Xv/ynAsP0
あずさ「プロデューサーさん、貴音ちゃんの様子が……」

P「ええ……。何かあったんでしょうか?」

貴音「うう、うううぅ……うう」ヘロヘロ

あずさ「貴音ちゃん!」

P「お、おい! 貴音!」

貴音「うあ……あ? あずさに、プロデューサー……」

あずさ「貴音ちゃん、大丈夫? 顔が青白いわよ?」

P「どうしたんだ貴音! 具合でも悪いのか!」

貴音「し、心配をかけて申し訳ございません……実は少々……」

P「少々……どうした!?」

7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 19:46:47.95 ID:Xv/ynAsP0
貴音「少々、空腹が限界にきておりまして」

P「何だと! 空腹が限界に……って……?」

あずさ「あら~?」

貴音「このままではわたくしは……」

P「……おい」

貴音「わたくしは、気が狂ってしまいます!」

P「おいおいおいおいおいおい!」

あずさ「きゃっ!?」

P「脅かすなよ、貴音! 活動不能になるぐらいの体調不良かと思ったぞ!」

貴音「し、しかしこれは、今のわたくしにとっては死活問題なのです!」

P「だからって、アイドルが気が狂うとか口にしないでくれ!」

貴音「ですが! ですが!」

P「放送コードに引っかかるぞ、ソレ! 色々面倒なことになったらどーすんだ!」

あずさ「ま、まあまあプロデューサーさん……」

8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 19:47:45.46 ID:Xv/ynAsP0
あずさ「少し落ち着きましょう?」

P「……は」

あずさ「ね?」

P「す、すみませんでした、あずささん。つい、我を忘れて……」

あずさ「ところで貴音ちゃん、お夕飯は買ってあるのかしら?」

P「お。そういや、見た感じ手ぶらみたいだが」

貴音「だ、大丈夫です。事務所までたどり着いたからには、あとは……」

P「あとは?」

貴音「かっぷらあめん『究極の醤油!』と『至高の味噌!』さえ口にすれば……」

P「それなら、早くそのラーメンを食べて……って、え?」

あずさ「あ……?」

9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 19:49:10.17 ID:Xv/ynAsP0
貴音「昨日、買っておいたのです。仕事の後、至福のらあめんたいむを迎えるために」

あずさ「プ、プロデューサーさん……」ヒソヒソ

P「な、何でしょうか、あずささん」ヒソヒソ

あずさ「今、貴音ちゃんが言ったカップラーメン、もしかして……」ヒソヒソ

P「ええ……。もしかしなくても、確実に……」ヒソヒソ

貴音「わたくしは今夜のらあめんたいむを楽しみに、仕事に精を出したのです!」

P「あー、っと……」

貴音「うふ、うふふふ、うふふふらあめんうふふふらあめん」ヨロヨロ

あずさ「えー、っと……」

10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 19:49:57.71 ID:Xv/ynAsP0
貴音「……おや?」

P「う!?」ギクッ

あずさ「ど、どうしたのかしら、貴音ちゃん?」

貴音「いえ。少々、面妖なこともあるものだ、と思いまして」

P「め、面妖? 何がだ?」

貴音「わたくしが、今から食べようと思ったらあめんと同じ物が」チロッ

あずさ「あ……!」

貴音「空っぽの状態で、そちらの机の上に」

P「!!」

11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 19:51:27.43 ID:Xv/ynAsP0
貴音「プロデューサー……あずさ」チロッ

P「ひゃ、ひゃい!」

あずさ「な、なななな、何かしら~?」

貴音「奇遇ですね」ニッコリ

あずさ「き、奇遇……?」

貴音「まさかわたくしとあずさ達の夕食のめにゅうが、同じ物になるとは……」

P「え?」

貴音「わたくし今日この日ほど、運命を感じたことはありません!」

あずさ「ち、違うの貴音ちゃん! これは!」

貴音「? これは?」

あずさ「あ、あの、その……」

貴音「??」

12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 19:52:56.55 ID:Xv/ynAsP0
貴音「ところで、味の方はいかがでしたか?」

P「は、は、そ、そうだな……」

あずさ「と、と、と、とっても、美味しかったわ……」

貴音「やはり! これを選択したわたくしの目に、狂いはなかったようですね」

P「あ、ああ……。それは多分、間違いないよ……」

貴音「ふふ……。ますます楽しみが膨らんでまいりました」

あずさ「あ、あの、貴音ちゃん……!」

貴音「それでは早速、わたくしもいただくことにしましょう」

P「お、おい貴音……」

貴音「確か、向こうに置いてあったはずですが……」フラフラ

あずさ「……あ、あの……貴音ちゃん」

貴音「うふふふらあめんうふふふらあめんうふふふふふふふ」ヨロヨロ

14: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 19:57:12.13 ID:Xv/ynAsP0
P「……どうしましょう、あずささん」

あずさ「……食べちゃったものは仕方がないです。一緒に謝りましょう?」

P「うーん……。貴音、許してくれるかなぁ……?」

あずさ「それはわかりません。でも……」

P「いずれ……というか、数分後には確実にバレますもんね」

あずさ「でも正直に話せば、きっと……」

P「……わかりました。あずささん、心の準備は大丈夫ですか?」

あずさ「ちょっとだけ、待ってくださいね? すぅー、はぁー……」

P「…………」

あずさ「はい、大丈夫です……」

15: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/06/23(月) 19:57:55.89 ID:Xv/ynAsP0
貴音「らあめんらあめんああらあめん。らあめんらあめんああらあめん――」

P「待ってくれ、貴音!」

貴音「?」ピタッ

あずさ「ごめんなさい……。そこにある空っぽのラーメン、貴音ちゃんのなの……」

貴音「……え?」

あずさ「私とプロデューサーさんで食べちゃったの!」

貴音「な……何と……!」

P「すまん! 悪気はなかったんだ!」

16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 19:58:47.40 ID:Xv/ynAsP0
P「俺、コレが貴音のだって知らなくて!」

あずさ「私が見つけて……私が食べようって言いだして……」

貴音「そ……そんな……」

あずさ「貴音ちゃん、本当にごめんなさい! 許してちょうだい!」

貴音「では、わたくしは今から……らあめんを食べることが……できない……?」

P「だ、大丈夫だ貴音! 俺が今すぐ、コンビニで同じものを買って――」

貴音「う、うふ、うふふふふふ……」

P「!?」ビクッ

あずさ「ひっ!?」ビクッ

貴音「ふふふふふ、ふふふふふふふふふふふふ」

あずさ「た、貴音ちゃん……?」

17: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 20:00:38.19 ID:Xv/ynAsP0
貴音「うふふふふふふ、なあんだ……」

P「ど、どうしたんだ……?」

貴音「美味しそうならあめん、そこにもあるではないですか……」

あずさ「え?」

貴音「うふふ、うふふふふふ……」チロリ

P「お、おい貴音……一体何を言って――」

貴音「うふふふふふ……いただきまぁす!」ダッ

P「うおっ!? 危ない、あずささん!」

あずさ「え、きゃっ!?」

貴音「ふふふふふふふふふふ!」ガシッ

あずさ「きゃ、きゃあっ!?」

P「ああっ!?」

19: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 20:02:13.15 ID:Xv/ynAsP0
P「あ、あずささんが、貴音に後ろから羽交い締めにされた!?」

貴音「捕まえました……。もう絶対に離しませんよ……うふふふふふふ」

あずさ「た、貴音ちゃん!?」

貴音「愛しのらあめん……くんくん」

あずさ「ひうっ!」ピクッ

P「おうっ!?」

貴音「ああ……」クンクン

あずさ「あ、あんっ!」ピクン

P「あ、あずささん、どうしたんですか! 急に変な声を出して!」

あずさ「プ、プロデューサーさん! へ、変な声とか言わないでください!」

P「す、すみません! でも一体、何が起こったんですか!?」

あずさ「た、貴音ちゃんが! 貴音ちゃんが、私の髪をぉ!」

P「へ?」

21: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/06/23(月) 20:04:01.10 ID:Xv/ynAsP0
P「髪……って?」

貴音「まこと、良い香りです……」スンスン

あずさ「わ、私の髪の匂いを嗅いでるんです~!」

P「髪の……匂いを!?」

貴音「ああ、何という素晴らしき匂い……!」クンクン

あずさ「ぅんっ!?」ビク

貴音「素晴らしきらあめんとは、やはりこうあるべきもの……」

あずさ「プ、プロデューサーさん! 貴音ちゃんに、一体何が!?」

P「い、いや……。俺にも、何が何だかサッパリで――」

貴音「くんくんくんくん」

あずさ「う、ううっ!」ピクッ

P「んほっ!?」

23: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 20:04:46.86 ID:Xv/ynAsP0
あずさ「は、恥ずかしい……」プルプル

P「これは……エ○いな」

あずさ「プロデューサーさんっ!」

P「はっ!? す、すいません! つい煩悩が顔を出して! これは男のサガで!」

貴音「この様な極上らあめんを味わえるとは、わたくしは何という幸せ者……」

あずさ「ラー、メン?」

P「もしや……そうか! そういうことか!」

あずさ「何かわかったんですか、プロデューサーさん!?」

P「おそらく貴音は、空腹のあまり……」

あずさ「く、空腹のあまり……?」

P「あずささんがラーメンに見えてしまってるんです!」

あずさ「え、ええっ!?」

24: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 20:06:15.42 ID:Xv/ynAsP0
P「間違いありません! 俺には全てわかりました!」

あずさ「そんな、そんなことって……?」

P「何をバカな、と思うかもしれません! しかし! 貴音にならあり得る話です!」

あずさ「ど、どうして!?」

P「男のカンです!」

あずさ「え?」

P「もう一度言いましょう! 男のカンです!」

あずさ「あ、あの……? お、男の――」

貴音「くんくんくんくんくん」

あずさ「ひぃあぁ!?」

P「あ、あずささん! だから、そんなエ○い声を上げないでください!」

あずさ「だ、出してくて出してるわけじゃ……」

貴音「ふむ……。少々、らあめんの温度が上がってきておりますね」

26: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/06/23(月) 20:38:32.52 ID:Xv/ynAsP0
あずさ「た、貴音ちゃん、しっかりしてちょうだい! 私はラーメンじゃないのよ?」

P「気を確かに持て、貴音! じゃないと俺が、気を確かに持てなくなりそうだ!」

貴音「これは少しふうふうして、冷ます必要がありそうですね」

あずさ「さ、冷ますって――」

貴音「ふーっ」

あずさ「うっ!」ビクッ

P「んおわっ!」

貴音「ふーふー」

あずさ「あんっ……ああっ!」ビクッ

P「こ、これは……」

27: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 20:39:08.07 ID:Xv/ynAsP0
貴音「ふーふーふー」

あずさ「やめてっ……貴音、ちゃんっ!」ビクンビクン

P「何という……」

貴音「ふーふーふーふー」

あずさ「んひゃうん! み、耳に……!」ビクッ

貴音「ふーふーふーふーふー」

あずさ「耳に息を吹き込まないでぇ!」ピクピクッ

P「素晴らしい光景だ……!」

貴音「ふぅふぅ」

あずさ「あっ、ダメぇ!」ピクンッ

P「おお……!」

28: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 20:39:57.72 ID:Xv/ynAsP0
貴音「ふぅふぅふぅ」

あずさ「く、くすぐったい! くすぐったいわ、貴音ちゃん!」ガクガク

P「おおお……!」

貴音「ふぅふぅふぅふぅ」

あずさ「は、はひゃひゃ、ひゃめへ、はひゃ!」プルプル

P「おおおお!」

貴音「ふぅふぅふぅふぅふぅ」

あずさ「は、ひゃひゃひゃふひゃへはへ、ひぃ!」ジタバタ

P「おおおおお!」

貴音「ふーふぅふーふぅふーふぅ」

あずさ「いやぁぁ! プ、プロリューシャーしゃん!」

P「おおおおおお……え、あ?」

30: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 20:41:15.77 ID:Xv/ynAsP0
あずさ「み、見てないで何とかしてぇ!」

P「す、すみませんすみませんすみません! つい! ついうっかり!」

あずさ「うっかりじゃないですよぉ! ちょ、ダメっ――」

貴音「ふふふふふーふーふふふふふぅふぅ」

あずさ「んくぅっ! ああんっ! は、早くぅ!」ブルンブルン

P「わ、わかりました! 今すぐ……むうっ!」

あずさ「え?」

P「す、すみませんあずささん! 今助けるのは、ちょっと不可能です!」

あずさ「え、え?」

P「体の一部分が硬直して……動きを妨げるんです!」

あずさ「え、え、え?」

32: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 20:45:12.07 ID:Xv/ynAsP0
あずさ「プロデューサーさん、何を言って……?」

P「あずささん! 俺の一部分の暴れが収まるまで、どうにか耐えて!」

あずさ「む、無理ですぅ! こ、このままじゃ私――」

貴音「ふむ……面妖な事もあるものですね」

あずさ「ひっ!」ビクッ

貴音「このらあめんはふーふーしても、一向に冷める気配がありません」

あずさ「お願いよぉ……正気に戻ってぇ……貴音ちゃん……」

貴音「むしろ、温度が上昇しているような気もいたしますが……はて」

P「ま、そりゃそうだろうね。あれだけ激しく責められたら仕方がないよ」

あずさ「プ、プロデューサーさん!」

P「ひゃい!」

33: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 20:46:42.75 ID:Xv/ynAsP0
あずさ「まだですか!? まだ動けないんですか!?」

P「た、ただ今鎮静中です! 理性で抑え込んでます!」

貴音「仕方がありません。このまま麺をすすることにしましょうか」

あずさ「え、え、え? 啜る?」

P「まさか――」

貴音「ちゅっ」

あずさ「ひぃあ!?」ビクゥンッ

P「んぐおおっ!?」ブバッ

貴音「ちゅうちゅう」

あずさ「んああああっ、ダメ!」ガクガク

P「……何てこった。ついに決壊しちまった……」ダラダラ

34: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 20:47:50.55 ID:Xv/ynAsP0
貴音「ちゅうちゅうちゅう」

あずさ「た、貴音ちゃんダメ! それはダメよぉ!」フルフル

P「は、鼻血が……止まらん」ダラダラダラダラ

貴音「ちゅうちゅうちゅうちゅう」

あずさ「く、首筋に……吸い付かないでぇ!」ビクンッ

貴音「ちゅうちゅうちゅうちゅうちゅう」

あずさ「そこは……ダメっ! 私、そこ、弱いからっ……!」プルプル

P「ダメだっ……強力すぎるっ!」ダラダラダラダラダラダラ

貴音「ちゅるちゅる」

あずさ「あうっ……はう……あうんっ……」ビクンビクン

35: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 20:48:43.42 ID:Xv/ynAsP0
P「それにしても……。これは、あずささんの迂闊だな……」

貴音「ちゅるちゅるちゅる」

あずさ「あひ……ひぃあ……」ガクガク

P「昔みたいなロングヘアなら、こんな目に遭う事はなかったってのに……」

貴音「じゅるじゅる」

あずさ「んひゃあ! く、くすぐったい! 舐めちゃイヤぁ!」ガクガクガク

P「後悔しても後の祭り、か……」

貴音「じゅるりじゅるりじゅるり」

あずさ「も、もう限界! ああ、ああああああっ!」ジタバタ

貴音「じゅるりじゅるりじゅるりじゅるり」

36: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 20:50:06.01 ID:Xv/ynAsP0
あずさ「た、助けて! 助けてぇプロレウサーしゃぁん!」ジタバタ

P「無茶を言わないでください! 俺は男なんです!」

あずさ「ど、どうして性別が関係あるんですかぁ!?」

P「だって! だってしょうがないじゃない!」

貴音「じゅるりじゅるりじゅるりじゅるりじゅるり」

あずさ「いやああああ! 誰かぁ! 誰か助けてええええぇ!」ガクガク

P「くそっ……一体どうすりゃいいんだ!」

貴音「れろれろれろんれろん」

あずさ「はひゃひゃひゃ! はうあうあう……っ!」ドタンバタン

37: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/06/23(月) 20:53:54.62 ID:Xv/ynAsP0
あずさ「貴音ちゃんやめてぇ! やめてちょうだいぃ!」ジタバタ

P「この状況を打開するには、第三者に介入してもらうしか――」

   ガチャ

律子「ただ今帰りましたよー……って」

貴音「れろれろれろれろ」

あずさ「ああん! ああ! ああ! あはああああんっ!」ブルブルブル

律子「何……これ……?」

P「おお! 神様、仏様……いや、律子か! 助かった!」

律子「プロデューサー!? これは一体、どういうことなんですか?」

P「詳しい事情は後で話す! 貴音を止めてくれ!」

律子「止める!?」

38: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 20:54:32.76 ID:Xv/ynAsP0
P「何でもいい! 貴音の口に、食べ物を放り込むんだ!」

律子「はあ!?」

P「頼む! このままだと、この場にいる三人とも、理性がヤバいんだ!」

律子「状況はサッパリですけど、非常事態のようですね!」

P「ああ! 特にマズイのは俺だ! どうにかなっちまいそうなんだ!」

律子「…………。あずささん、今助けます!」ダッ

P「え? その、あの、俺は」

律子「しっかりしなさい、貴音!」

貴音「ぺろぺろぺろぺろぺろ」

あずさ「んひゃあ! はううっ!」ガクンガクン

律子「確かに、コレは普通じゃないわね……」

39: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 20:56:31.50 ID:Xv/ynAsP0
律子「……なら!」サッ

P「おお! 律子が胸からナニかを出したぞ! 胸からナニかを!」

律子「変な言い方しない! さっき買ってきたお煎餅ですよ! それっ!」ポイッ

貴音「んむっ!?」モグッ

P「よし、やったぞ!」

貴音「むぐむぐもぐもぐ……」

あずさ「はひひひひ……あ?」

貴音「……おや? ここは……」

P「正気に戻ったか、貴音!」

貴音「わたくしは一体……? む、あずさ!?」

あずさ「ひぃはぁ……た、たしゅかったわ……」ガクリ

40: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 20:57:30.18 ID:Xv/ynAsP0
貴音「あ、あずさ! 気を確かに!」

あずさ「は、はふはへはへ……」ガクガク

P「ふぅ、どうにかなったか……。助かったよ、律子」

律子「さて、プロデューサー。どういうことなのか、説明してもらいますからね」

P「あ、ああ。もちろんだ。もちろんだとも」

律子「プロデューサーが大量に鼻血を出している理由も含めて、ですよ?」

P「スルーしたいんですが」

律子「無理な相談ですね」

P「りっちゃんのいけず」

律子「りっちゃん言うな!」

41: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 20:58:49.45 ID:Xv/ynAsP0
   5分後……

P「……というわけなんだ」

律子「なるほど。大体の事情はわかりました」

貴音「申し訳ありませんでした……。わたくし、あずさに酷いことを……」

あずさ「いいのよ、貴音ちゃん。それに、謝らないといけないのは私の方だわ」

貴音「え?」

あずさ「貴音ちゃんの楽しみを台無しにして、本当にごめんなさい」

貴音「あずさ……ですが――」

P「あずささんの言う通りだ。貴音が謝る必要なんて、これっぽっちもないさ」

律子「むしろ、プロデューサーはあずささんに謝るべきです」

P「お、俺が!?」

42: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 21:00:20.35 ID:Xv/ynAsP0
P「ど、どどどどうして!?」

律子「どうして!? じゃありません! どう考えても、私が来る前に助けられましたよね?」

P「だって俺、男の子だもん! しょうがないもん!」

律子「しょうがなくありません! 全く、煩悩丸出しなんだから……」

P「なら律子、俺からも言わせてもらうがな!」

律子「何をですか?」

P「さっきのあずささんと貴音の立場が、俺と社長に置き換わったらどうだ!?」

律子「は?」

P「お前は俺と社長の濃厚な絡みを前に、理性を保てるとでも言うのか!?」

律子「……保てないとでもお思いですか?」

P「……ごめんなさい」

律子「わかれば結構です」

43: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 21:02:05.23 ID:Xv/ynAsP0
P「あずささん、申し訳ありません……」ペコリ

あずさ「い、いえいえ~」

P「大変すみませんでした……」ペコペコ

あずさ「い、いいんですよ! あ、でも……」

P「でも?」

あずさ「さっきの姿、なるべく早く忘れてくださいね……?」

P「善処します。無理だったらごめんなさい」

あずさ「あ、あらあら~」

律子「はぁ……。ウソでもいいから断言してくださいよ、全く……」

45: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 21:03:41.97 ID:Xv/ynAsP0
あずさ「ところで、貴音ちゃん。今夜、これから時間はあるかしら?」

貴音「ええ……。今宵は特に予定はありませんが……何か?」

あずさ「よかったら、これからお店にラーメンを食べに行かない?」

貴音「何と! まことですか!」

あずさ「もちろんよ~。貴音ちゃんの好きなお店なら、どこでもお供しちゃうわ~」

貴音「しかしあずさは先ほど、その……。も、もう済ませているのでは?」

あずさ「私は貴音ちゃんの注文したラーメンを、ちょっとだけもらえれば大丈夫よ~」

貴音「あずさ……」

あずさ「ね? 一緒に行きましょ?」

貴音「……はい! わたくしでよければ、喜んで!」

あずさ「うふふ! あ、律子さんも一緒にどうですか?」

律子「あら、いいですねー。もちろん、プロデューサーも来ますよね?」

P「え、俺も!?」

46: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/06/23(月) 21:06:22.36 ID:Xv/ynAsP0
律子「当然です。運転係がいないと、困るじゃないですか」

P「もしかして、俺アッシー役!?」

律子「もちろんお財布係も担当なんで、そのつもりで」

P「しかも俺が奢るの!?」

律子「さっき、どれだけイイ思いしたと思ってるんです? 鼻血までダラダラ流して」

P「ぐ……」

律子「それに比べれば、ラーメン代ぐらい安いものじゃありませんか?」

P「ぐむむ……」

律子「私は自腹を切るんでご安心を。でも、貴音の分は払ってあげてくださいね?」

P「け、けど俺、これからもう少し仕事しようと思ってる――」

貴音「あなた様……共に来てはいただけないのですか?」

あずさ「あらあら、どうしましょう~?」

P「た、貴音? あずささん?」

47: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 21:08:57.09 ID:Xv/ynAsP0
貴音「わたくしのらあめん、食べてしまわれたというのに……くすん」

P「うっ!?」

あずさ「私の恥ずかしい姿、見られちゃったんですよね……ぐすん」

P「わわわわ! わかった! わかりましたよ!」

あずさ「あらあら、本当ですか~?」

P「ホントですホント! 行きます! 行きますって!」

貴音「ふふ……! お心遣い、痛み入ります」

律子「あはははは! どうやら、プロデューサー殿の負けみたいですね!」

P「ええい、こうなりゃヤケだ! 貴音!」

貴音「は、はい!」

48: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 21:10:37.54 ID:Xv/ynAsP0
P「今夜は好きなだけ食え! 全額、俺が出してやるからな!」

貴音「そ、それはまことですか!?」

P「おう! 俺に任せとけって!」

貴音「あなた様……。ありがたき幸せ……!」

あずさ「うふふ! よかったわね、貴音ちゃん!」

律子「……あーあ、言っちゃった。知ーらない、っと」



   数時間後……

とあるラーメン屋には、レジの前で滂沱の涙を流す、一人の男の姿があったという……。



   おしまい

49: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/06/23(月) 21:11:17.12 ID:Xv/ynAsP0
以上になります。

OFAで念願の年長組トリオを組めるようになった記念に、書いてみました。

年長組って素晴らしいよね?

最後まで読んでくださった方々、本当にありがとうございました。

51: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/06/23(月) 21:15:25.35 ID:Xv/ynAsP0
最後にりっちゃん、誕生日おめでとう!

53: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 21:21:40.08 ID:6z5WIK8DO
あずささんが貴音を誘ってるのかと思った。乙
百合氏ね先輩は相変わらず日本語下手だな

54: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2014/06/23(月) 21:32:53.73 ID:yaHVzP47O
数時間後そこにはホテルで枯れ果てるPエンドを期待したのに(滂沱)

引用元: ・貴音「愛しのらあめん……くんくん」