1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 00:27:02.53 ID:NJDwmWzl0
P「ああ、急な知らせにあって悪かったな。思った以上に企画がすんなり通ったもんで」

千早「……どうして私と我那覇さんなんですか?」

P「ん、千早は響と組むのは嫌か?」

千早「そうですね……我那覇さんに限った話ではなく、ユニットを組むこと自体がですけど」

P「……自分の歌を邪魔されたくないってか」

千早「そこまでは言いませんが……それに、我那覇さんは」

P「まあまあ、最終的にユニットとしてデビューさせるかは決定したわけじゃないが……きっといいユニットになるさ」

千早「……まあ、なんでもいいですけれど」

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 00:33:02.37 ID:NJDwmWzl0
P「……と、いうわけだ」

響「へへ、千早と一緒にユニット組めるなんて嬉しいさー! よろしく頼むな!」

千早「……ええ」

P「よし、まずはユニットとしてのレッスンから始めよう。それじゃあ」

響「ダンスレッスンだな!?」
千早「歌詞トレーニングですね」

響「ん?」
千早「……」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 00:37:36.24 ID:NJDwmWzl0
響「千早、今は歌は十分さー。ユニットの曲も決まってないんだし、まずは基本のステップの合わせから始めた方が」

千早「必要ないわ」

響「え? でもさ、ステップは基本をおさえとけば応用が利くし、二人のステージなら位置とかも……」

千早「そうね……我那覇さんがダンスを頑張りたいのなら、私は止めないわ」

響「……千早。正直に言うけど、千早はダンス上手くないぞ。一番練習しなきゃならないのは」

千早「だから必要ないと言ってるの……私にはダンスなんていらない」

響「はあ?」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 00:41:46.80 ID:NJDwmWzl0
響「何言ってるんだ千早……アイドルには歌、ダンス、ビジュアル……全部必要でいらないものなんて」

千早「アイドルならそうでしょうね」

響「千早……?」

千早「私、アイドルに興味はない……私には歌だけあればいいから」

響「そんなこと言ったって千早はアイドルだろ!? 自分と今からアイドルユニットを組むんだぞ!?」

千早「私は歌うためにここにいるにすぎないの。自分がアイドルだなんて……一度も思ったことはないわ」

響「……」ガタン

P「おい、響」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 00:46:14.72 ID:NJDwmWzl0
響「自分、千早の歌には憧れてたんだぞ」

千早「そう、嬉しいわ」

響「その千早とユニットが組めるって、夢みたいだって」

千早「ボイストレーニングならいつでも付き合うわ」

響「……もういい」

P「響」

響「プロデューサー……765プロってこんな所だったのか? 自分、信じてここに来たのにさ」

千早「……961プロの方がよかったって言いたいのかしら?」

響「……レッスン、行ってくるぞ」

14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 00:52:17.35 ID:NJDwmWzl0
P「……」

千早「私もボイストレーニングに行きますので、これで」

P「千早」

千早「何でしょうか?」

P「響にああ言われて、どう思った?」

千早「アイドルとしては正論だろうな、と」

P「それで、お前は今まで通りにいくのか」

千早「ええ……私は歌にしか興味ありませんから」

P「……そうか」


ガチャ バタン

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 00:57:54.66 ID:NJDwmWzl0
響「1・2・3、1・2・3……」タンタントン

P「響、一人か」

響「……」タンタントン

P「悪かったな、嫌な思いさせて」

響「……」タン…

響「プロデューサー、謝る相手が違うぞ」

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 01:06:27.39 ID:NJDwmWzl0
響「プロデューサー、千早はデビューしてからどのくらいだ?」

P「もうすぐ一年ってところか」

響「だったら……」

響「だったら何で、千早はあんなこと言ってるんだ!?」

響「一年あったら知ってるはずだぞ!? アイドルに必要なのは歌だけじゃないって、自分はアイドルじゃなくていいなんて思ってられる世界じゃないって!」

P「それでも歌だけでやっていけちまう才能と努力があったんだ、千早には」

響「……」

P「俺自身、育て方を間違えたの気付けなかった」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 01:15:09.52 ID:NJDwmWzl0
P「俺もプロデューサーになったばかりで手探りだったのもあるが……」

P「俺はプロデューサーっていうのは、本人のなりたいアイドル像に近付くための手助けをする役だと考えてた」

P「千早はとにかく歌一本でやっていきたがってな……そこに対しては熱意も努力も本物だった」

P「だから、『歌だけのアイドル』としてのプロデュースを通したんだ」

響「……それで、それは間違いだったって思うのか?」

P「……そうだな」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 01:25:30.87 ID:NJDwmWzl0
P「短期のプロデュースとしては成功だったよ、現に響も千早の歌には惹かれてたみたいだしな」

響「……」

P「でも……961プロのやり方を見てわかったんだ」

P「俺も同じだった」

P「黒井社長がアイドルを駒として扱ってたように、俺は千早を一つの型にだけ嵌めて育てちまった」

P「今はいい……まだ歌だけでやっていける、露出の少ないランクの今なら」

P「だが長い目で見たら……千早が歌以外を求められる舞台にまで上がったら」

P「千早はやっていけない」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 01:30:15.82 ID:NJDwmWzl0
響「それで自分なのか?」

P「……」

響「自分が組んで、千早の歌以外の部分を補えば……千早はこの先もやっていけるって?」

響「それって、自分は千早のオプションってことだよな?」

P「……そうなるな」

響「……プロデューサー、一発叩かせてもらってもいいか?」

P「……ああ」


パチーンッ!!

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 01:38:02.92 ID:NJDwmWzl0
響「……」

P「……」

響「はあ……ま、自分はこれで気が晴れたからいいさ」

P「響?」

響「このユニットが千早のためだけじゃないっていうのは、自分にもわかってるんだ。自分、そんなに馬鹿じゃないぞ?」

響「元961プロの自分がソロで再デビューすると風当たりが強いから……だから、765プロでもともと成功してた千早と組ませてデビューさせようとしてるんだろ?」

P「……」

27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 01:43:49.13 ID:NJDwmWzl0
響「ムカついたのは本当だから叩かせてもらったけど、それでお互い様さー」

P「すまんな、響」

響「お互い様って言ったばっかりだぞ、謝ってる暇があったらプロデューサーとして努力してほしいさ」

響「……千早をあのままにするのか、変えてくのか」

響「プロデューサーはどうするつもりなんだ?」

P「……俺は」

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 01:51:31.47 ID:NJDwmWzl0
千早「なくことーならたやすいけーれど……」

響「……」

千早「……我那覇さん? ボイストレーニングに来たのかしら?」

響「違うぞ」

千早「そう……悪いけど、ユニットを組むのであれば歌唱力は鍛えてほしいわ」

響「そうだな……でも今は自分、ダンスレッスンの時間なんだ」

千早「ここはダンスのレッスン場じゃないわよ?」

響「いいから、自分のことは気にせずに千早は続けててほしいぞ」

千早「そう……まあ、なんでもいいわ」

千早「……」


泣くことなら たやすけれど


響「……」ス…

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 01:57:05.97 ID:NJDwmWzl0
悲しみには 流されない
恋したこと この別れさえ――


千早「選んだのは――」

千早「――?」


響「……」スゥ…タン スゥ…タン


千早「……」

響「……ん、千早? どうしてやめるんだ?」

千早「我那覇さん……その振り付けは?」

響「ん、ああ……これは自分が個人的に練習してたやつでさ」

32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 02:06:15.49 ID:NJDwmWzl0
響「自分、ダンスが一番得意ではあるんだけど……本当はテンポの遅いやつは苦手なんだ」

響「それで、貴音から日本舞踊を習ってさ。その手の動きに琉球舞踊の踏み込む足運びを入れてみて……」

響「ああもう、曲がないとやりづらいさー。千早、続き続き!」

千早「え、ええ……」

千早「……」


選んだのは 自分だから
群れを離れた 鳥のように
明日の行き先など――


バサア…


千早(……!)

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 02:10:39.75 ID:NJDwmWzl0
千早(……我那覇さんの、腕に)


だけど傷ついて 血を流したって


千早(羽が見える……)


いつも心のまま ただ羽ばたくよ


響「――」 フワ…


千早「蒼い――鳥――――」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 02:14:26.17 ID:NJDwmWzl0
千早「かえれない――」


タン…


千早「……」

響「……」

響「……ふっ、はああ……」

千早(この短時間、あんなにゆっくりな動きだったのに……凄い汗)

千早(いえ、それよりも)

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 02:16:41.56 ID:yKZ8ijXo0
つまり響は天使だった

41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 02:23:57.52 ID:NJDwmWzl0
千早(『蒼い鳥』を歌って一年)

千早(私は、今ほどこの歌を高められたことはない――)


響「へへ……さすが本物の千早の歌だな、CDとかテレビ越しとは一味違うぞ」

千早「え? 我那覇さん、私のCDを……?」

響「当然だぞ、今の振り付けは千早の『蒼い鳥』を聴いて練習したんだから」

千早「え……でも、私の歌には振り付けなんて……」

響「だから作ったんさ、一から」

千早「――!」

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 02:36:07.17 ID:NJDwmWzl0
千早「……くっ!」

響「千早?」

千早(私は……一年も『蒼い鳥』の何を歌ってきたの!?)

千早(与えられた歌詞を読み込んで、与えられた曲を聞き込んで、私は)

千早(自分の歌を歌ってない……!)

千早(それに、今の歌だって我那覇さんのダンスがなかったら……)

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 02:41:56.15 ID:NJDwmWzl0
P「千早」

千早「……」

P「どうだった? 響のダンスは」

千早「悔しい、です」

P「……どうしてだ?」

千早「我那覇さんのダンスに、引っ張り上げられました……今の歌を、私は我那覇さんのダンスなしに歌えない」

千早「それに、我那覇さんはこのダンスに加えてけして下手ではない『蒼い鳥』を自分で歌える。対して私は……」

千早「まるで、踊れない……!」

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 02:51:17.60 ID:NJDwmWzl0
響「このくらい、千早もすぐに踊れるようになるぞ」

千早「……え?」

響「961プロはさ、外から実力派を引き抜いてくることはあったけど……一からスカウトしてきた人材、つまり自分たちは、もともと落ちこぼれなんさ」

響「その方が思ったように成長させやすいんだって。よく言われたぞ、才能のかけらもない凡人だってさ」

響「汚いことは色々やってみたいだし、色々嘘も教えられちゃってたけど……鍛え方は本物だった」

響「自分、本当はダンス苦手だったんだ」

52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 03:01:47.07 ID:NJDwmWzl0
P「千早、お前の最終的な目標は歌手かもしれない。俺もよかれと思って、歌に特化させたプロデュースを進めてきた」

P「でもな……そのやり方は間違ってたんだ」

P「見て分かっただろ? ダンス、それにビジュアルも……他の要素が加わることで、歌はもっと伸びていく」

P「将来歌手として独り立ちするなら……響のダンスがないと最高の状態になれないなんて困るだろ?」

千早「……」

千早「あの……我那覇さん」

響「ん?」

千早「その……私に、ダンスを教えてください」

響「へへ、お安い御用さー。今は同じ765プロの、それもユニットの相棒だもんな!」

54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 03:06:21.31 ID:NJDwmWzl0
千早「さっきはごめんなさい……改めてよろしく、我那覇さん」

響「なんくるないさー、自分は完璧だからな! 心の広さだって完璧さー!」

響「……」

響「でもその……歌のコツは教えてほしいさー」

千早「……ふふっ」

千早「ええ、喜んで」


≪おしまい≫

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 03:15:44.76 ID:NJDwmWzl0
調べたところ、アーケード版で千早の初期パラメータは

ボーカル>ダンス>ビジュアル

初期値においてはダンスでも真を上回り、律っちゃんに次ぐ2位の高さ。
……ボーカル特化で育成しすぎてダンスは劣化していったと思っていただきたい。

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 03:21:29.46 ID:NJDwmWzl0
DREAMを聴いててストイックな響が見たくなったんです。
でも書き溜めするまで我慢できなかった。
またの機会に再挑戦したい。

66: おまけ 投稿日:2012/06/04(月) 04:35:34.78 ID:NJDwmWzl0
P「さて、というわけで無事にユニットとしてデビューが決まったわけだが」

響「やったな千早! ファンが増えるぞ!」

千早「そうね……私も生まれ変わったつもりで活動していく気持ちでいるわ」

P「ん、二人ともやる気で何よりだ」

P「しかしだな、その前に決めなきゃならんことがある」

千早「曲ですか?」

P「いや、それはもう依頼済みだ」

響「衣装とか?」

P「それもある程度の候補は絞ってるが……まあ、それより先に必要なものがある」

P「ユニットにまだ名前がないんだ」

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 04:40:52.39 ID:NJDwmWzl0
千早「ユニット名ですか」

響「竜宮小町みたいなやつだな?」

P「そうだな。まあ二人ともそれなりに名の知れたアイドルとはいえ、ユニット名は第二の名前みたいなものだ。変な名前はつけられないしな」

P「どうせなら相談して決めようってことだ」

千早「なかなか難しいですね」

P「なんでも、竜宮小町は三人の名前に水に関する文字が入ってるからというのが由来らしいが」

千早「それだけで『竜宮小町』なんて名前が出てくるものですか?」

P「さあな、少なくとも俺には水からの連想であそこには辿り着けんと思うが」

69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 04:47:06.99 ID:NJDwmWzl0
千早「二人の名前から連想していけばいいということでしょうか」

P「あくまで参考ではあるが、それも手だな」

P「とにかく千早と響の二人ともを表せる名前にできればいいってことさ」

千早「二人を表す名前……」

千早「如月……我那覇……」

響「はいっ! 自分思いついたぞ!」

P「お、早いな。どんなのだ?」

響「おーるーきーちちちゃー!」

P「……は?」

響「ん? だから、おーるーきーちちちゃーだぞ!」

P「何語?」

71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 04:51:04.88 ID:NJDwmWzl0
響「む、プロデューサーひどいぞ! れっきとした日本語さー!」

P「いや、馴染みのない言語にしか思えんのだが……沖縄弁か?」

響「そうだぞ。うちなーぐちさー」

響「『おーるー』は青、『きーちちちゃー』はキツツキみたいな沖縄の鳥」

響「沖縄版『蒼い鳥』ってわけさー、完璧だろ?」

P「ボツ」

響「うえっ!?」

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 04:56:26.68 ID:NJDwmWzl0
P「あのな響。ユニット名ってのはインパクトも大事だが、覚えやすく言いやすいものじゃないと駄目なんだ」

P「どんなにいいパフォーマンスをしても「なんだっけあのユニット?」なんて言われると困るだろ?」

響「わかりやすくて覚えやすいと思うけどなー」

P「そりゃ沖縄のローカルユニットならいいかもしれんが……だいたい俺が営業で売り込みする時に困るよ」

響「むー……」

千早「二月……那覇……」ブツブツ

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 05:03:01.39 ID:NJDwmWzl0
P「まあ千早の特徴を蒼い鳥、響の特徴を沖縄ととらえたのはいいと思うぞ?」

響「お、本当か?」

P「ああ、あとはさっきのポイントを踏まえれば」

響「わかったぞ、もっと全国的に有名なうちなーぐちで名前をつければ」

P「沖縄弁からは離れるように」

響「ええー?」

P「俺だって「はいさい」と「めんそーれ」くらいしか知らないよ……」

千早「できた……! できてしまったわ……!」

P「お、千早もできたか。どんな感じの名前になった?」

千早「はい……名付けて、『フェブラリー首都』!」ビシッ

P・響「……」

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 05:07:32.89 ID:NJDwmWzl0
P「……おい響、どう思う? どう反応したらいい?」ヒソヒソ

響「どうもこうもないさー……何が首都? 我『那覇』だからか? それを言うなら県庁所在地さー……」

P「しかも『如月』はわざわざ英語に直してるのに、首都はここまでひねっておいて日本語なのか……」

響「そう思うならほら、さっきの自分みたいにボツって言えばいいんだぞ!」

P「そんなこと言ったってお前、見てみろよあれ」


千早「……」ドヤア…


響「な、なんて満ち足りた顔……!」

P「千早的には相当な自信作だったんだろう……言えるか? お前、あの顔を前にしてストレートに言えるか?」

響「自分が悪かったさー……」

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 05:12:40.24 ID:NJDwmWzl0
P「えー、あー……うん。なかなかいいんじゃないか?」

千早「よかった……私も自分がこんな発想をできるなんて思ってもみなかったです」

響(うぎゃーっ、なんて眩しい笑顔を見せるんさー……!)

P「いやその……ここで決定するのもあれだからさ、いくつか候補を挙げて決定しようと思ってだな?」

千早「そうですか……」

P・響「……」ホッ…

千早「では、いくつか候補を挙げますんで選んでください」

P・響「!?」

78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/04(月) 05:20:18.53 ID:NJDwmWzl0
P「いや、千早ばかりに考えさせるのも悪いよな! な、響!?」

響「そ、そうだぞ! 自分も頑張って考えるし、とりあえず時間をおいて」

千早「大丈夫……次々とインスピレーションが湧き上がってくるの。こんなの初めて……」

千早「『千のヒビキになって』とかどうかしら? 『ウィーアー二月』というのは?」ズイ

千早「『ダンシングキサラギ』なんていうのも捨てがたいわね!」ズズイ

P「千早、落ち着け、千早……!」

響「自分、ちょっとトイレ……」

P「えっ、おい待て響!? 俺を置いていくな!?」

千早「プロデューサー、私ってコピーライターの才能なんかもあるんでしょうか?」

P「そんな曇りのない目で俺を見るなあああ……ッ!」



後日、ユニット名はファン公募という形で落ち着きました。

≪おしまい≫

引用元: 千早「我那覇さんと私がユニットを?」