1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 01:03:50.71 ID:gQwM6Cm+0
海未「何故ですか…」

真姫「だって熱源から離れちゃうじゃない」

海未「でもそうしないと私が肩まで温もれないじゃないですか」

真姫「じゃあ私の足に乗せていいわよ」

海未「それは金具で火傷しそうになるから嫌です」

真姫「なによー。じゃあどうすればいいのよ」

海未「さっき言ったじゃないですか。足をもう少し横に向けて下さい」

真姫「しょうがないわねー」

海未「初めからそうすればいいのに…もう」










海未「ふぅ…この時期のこたつは素晴らしいですね」

真姫「そうね」

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 01:09:21.97 ID:gQwM6Cm+0
海未「ところで真姫」

真姫「何?」

海未「何故私の家でこたつに入って寝ているのですか」

真姫「いいじゃない休みなんだし」

海未「まぁ別に悪いとは言いませんが…」

真姫「ならいいでしょー…」ヌクヌク

海未「真姫の家にはこたつはないのですか」

真姫「うち、床暖房とヒーターだから」

海未「そうですか…」










海未「…そっちのほうが十分温かいのではないですか?」

真姫「私はこたつの方がいいのよ」

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 01:12:00.36 ID:gQwM6Cm+0
海未「…お茶が飲みたくなりましたね」

真姫「あ、私も」

海未「…飲みたくなりました」

真姫「うん」

海未「……」

真姫「……」

海未「じゃん」

真姫「けん」

二人「ぽんっ」










真姫「よろしくー」

海未「うぅ…寒い」

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 01:17:08.22 ID:gQwM6Cm+0
海未「淹れてきましたよ」

真姫「ありがと」ノソノソ

海未「」ズズッ

真姫「」コクッ コクッ

海未「…ふぅ。沁みますね」

真姫「そうね…温まるわ」

海未「でも、何か足りませんね…」

真姫「…みかん?」

海未「そう。それかお煎餅が欲しいです」

真姫「お煎餅…」








真姫「買ってきたわ」

海未「早いですね」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 01:20:44.66 ID:gQwM6Cm+0
海未「寒いのによく外に出ようと思いましたね」

真姫「この真姫ちゃんの行動力を舐めてもらっては困るわ」

海未「羨ましいです」

真姫「はい」

海未「ありがとうございます」

真姫「…あ、お茶がもうない」

海未「こちらも冷めてしまいました」

真姫「またじゃんけん?」

海未「いいえ、その必要はありません」










海未「予めポットをこちらに持ってきました」コポポポ

真姫「かしこいわね」

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 01:26:34.95 ID:gQwM6Cm+0
海未「はいどうぞ」

真姫「ありがとう」

海未「……」ペリペリ

真姫「海苔巻きの海苔剥がしてる…」

海未「すみません。癖でどうしても…」

真姫「別にいいわ。気持ち分かるから」

海未「そうですか」

真姫「うん」












真姫「でも海苔剥がすと表面のタレが指に付いちゃうわよ」

海未「はい。それでいつも後悔しています」ペロペロ

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 01:31:03.17 ID:gQwM6Cm+0
海未「……」ポリポリ

真姫「……」ズズッ

真姫「…時間がゆっくり流れていくわね」

海未「はい…とても心地いいですね」

真姫「みんな今頃なにしてるのかしら?」

海未「さぁ…それぞれ自分の休日を過ごしているのではないでしょうか」

真姫「そうね…」

海未「はい」












真姫「みかん食べたい」

海未「食べてばかりじゃないですか」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 01:37:10.89 ID:gQwM6Cm+0
真姫「ダメ、何だか食べ始めたら止まらない」

海未「もうすぐお夕飯の時間ですから、あまりお腹を膨らませない方がいいかと」

真姫「そうね…」モゾモゾ

海未「あ、また真ん中に潜り込みましたね」

真姫「ちょっとだけ…」

海未「もう…」

真姫「海未、そっちの枕とってくれる?」

海未「いいですよ。はいどうぞ」

真姫「ん。ありがと」










海未「…真姫、さり気なくこたつ布団を自分の方に寄せないでください。こっちが空いて寒いです」

真姫「あ、バレてたのね」

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 01:40:37.46 ID:gQwM6Cm+0
海未「当たり前です。妙にスースーしてると思ったら…」

真姫「悪かったわよ。そっちから引っ張って」

海未「お茶をこぼさないように机押さえて下さい」

真姫「分かったわ」

海未「よいしょ」ゴソゴソ

真姫「もういい?」

海未「はい。結構です」

真姫「そっ」モゾモゾ












真姫「」ズリズリ

海未「また引っ張ってますから。もしかしてわざとですか」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 01:45:28.05 ID:gQwM6Cm+0
真姫「布団があると巻き込んじゃう癖があるのよ」

海未「真姫だけに巻き込むですか」

真姫「つまんない」

海未「すみません」

真姫「もう一回そっちから引っ張ってくれない?」

海未「全くもう…これで終わりにしてくださいよ」

真姫「ごめん。気をつけるわ」

海未「分かればいいです」












真姫「」グイグイ

海未「私を外に追いやろうとしないでください。寒いですってば」

21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 01:51:56.03 ID:gQwM6Cm+0
真姫「何でバレちゃうのかしら…」

海未「むしろバレないと思っている真姫にビックリしました」

真姫「むぅ…」モゾモゾ

海未「少し温度を上げましょうか?」

真姫「お願い」

海未「分かりました」モゾモゾ

真姫「……」












真姫「……」モゾモゾ

海未「何故真姫まで中に潜るのですか」

22: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 01:53:09.42 ID:gQwM6Cm+0
>>20
忘れてた
すまん

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 02:00:05.63 ID:gQwM6Cm+0
真姫「んと…海未の家のこたつの中ってどうなってるのかなって」

海未「こたつなんてどのご家庭でも変わりませんよ」

真姫「そうね」

海未「えっと調節ネジは…こっちにありませんね」

真姫「…あ、こっちにあったわ」

海未「ではそっちからお願いします」

真姫「分かった…はい、温度上げたわよ」

海未「ありがとうございます」












海未「…何故潜り込んだままなのですか」

真姫「そっちこそ何で出ないのよ」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 02:07:35.19 ID:gQwM6Cm+0
海未「…肩がちょうどいい具合に温まるのですよ」

真姫「私も。ちょっと体勢キツいけど」

海未「ふふっ…何だか子供の頃を思い出します」

海未「よくコタツの中に潜って母に叱られましたっけ…」

真姫「ふぅん」

海未「頭に金具が当たって熱い思いをしたこともありました」

真姫「結構無邪気だったのね」

海未「家の中では、ですけどね」

真姫「そう…」










真姫「…こたつの中って、秘密基地みたいね」

海未「分かってくれましたか。嬉しいです」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 02:17:03.40 ID:gQwM6Cm+0
真姫「…そろそろ息苦しくなってきたわ」

海未「私もです。出ましょうか」

真姫「そうね」モゾモゾ

海未「ふぅ…」ボサボサ

真姫「…海未、髪凄いことになってるわよ」ボサボサ

海未「人のこと言えませんよ真姫」

真姫「え…やだ、ホント」

海未「私の部屋に櫛があるので溶かし合いっこしましょうか」

真姫「いいわね…お願いするわ」








海未「ではどっちが取りに行くかジャンケンを…」

真姫「私海未の部屋のどこに櫛があるのか分からないから」

海未「くぅ…そうでした」シブシブ

29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 02:25:33.72 ID:gQwM6Cm+0
海未「取ってきました…うぅ寒い」

真姫「ありがとう。私が先にしてあげるわ」

海未「お願いします」

真姫「ちょっと後ろ向いて」

海未「はい」

真姫「……」スッ

海未「……」

真姫「この櫛、すごく溶かしやすい」

海未「つげ櫛です。これで溶かすと抜け毛が少なくなるなるそうです」

真姫「へぇ~いいわね。私も買おうかしら」

海未「それほど高くはないので、是非使ってみてください」






真姫「……」イジイジ

海未「さり気なく三つ編みにしないでください。バレてますから」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 02:31:58.57 ID:gQwM6Cm+0
真姫「終わったわよ」

海未「ありがとうございます。では私の番ですね」

真姫「うん。よろしくね」

海未「……」サッサッ

真姫「…私の髪、溶かしにくくない?」

海未「いいえ、とても触り心地がいいですよ」

真姫「…そう」

海未「……」

真姫「……」








海未「あ、白髪がありました」

真姫「嘘!?」

海未「冗談です。ふふっ」

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 02:35:41.66 ID:gQwM6Cm+0
真姫「もう…びっくりするじゃない」

海未「すみません、ちょっとからかってみただけです」

真姫「まったくー」

海未「はい。終わりましたよ」

真姫「ん、ありがとう」

海未「ふぅ…」モゾモゾ

真姫「……」モゾモゾ














海未「…何故あちら側で寝転がらないのですか?」

真姫「あっちに行くまでが寒いからしょうがないじゃない」

34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 02:40:03.38 ID:gQwM6Cm+0
海未「それぐらい我慢して動いてくださいよ」

真姫「いや」

海未「でもこのままでは狭くないですか?」

真姫「別に問題ないわ」

海未「ならいいですが…」モゾモゾ

真姫「そういうこと」モゾモゾ

海未「……」

真姫「……」












海未「スゥ…スゥ…」 zzz...

真姫「…クー」 Zzz...

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 02:45:57.65 ID:gQwM6Cm+0
海未「…んぅ」

海未「あ…寝ていました」

真姫「んん…何?」

海未「起きてください。それ以上寝てると風邪引きますよ」

真姫「ん…ふぁーぁ」グシグシ

海未「今日は確か…父と母が遅くなる日でしたね」

真姫「そうなの?」

海未「はい、だから自分でご飯を作らなければ…」

真姫「…この寒い中台所に立たないといけないのね」

海未「……」








海未「店屋物にしましょう」ピポパ

真姫「私の分も頼んで」

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 02:54:37.91 ID:gQwM6Cm+0
海未「いただきます」

真姫「いただきます」

海未「」ツルツル

真姫「…そのうどん、美味しそうね」

海未「食べてみますか?」

真姫「一口くれないかしら」

海未「ではお互いに一口交換ということで」

真姫「ありがとう」

海未「……」モグモグ

真姫「……」ツルツル






海未「…こちらの玉子丼も美味しいですね」

真姫「でしょ?」

38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 03:00:03.52 ID:gQwM6Cm+0
海未「ふぅ…ご馳走様でした」

真姫「あ、お金ここに置いておくわね」

海未「はい。ありがとうございます」

真姫「」モゾモゾ

海未「食べてすぐ寝転がると胃に悪いですよ」

真姫「分かってるわ…でも食べてる時肩が冷えちゃって」

海未「…ちゃんちゃんこならありますけど」

真姫「何それ」

海未「ちょっと待ってて下さい」ノソノソ










海未「はい。母の愛用でよければどうぞ」

真姫「なにこれすごく暖かそう」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 03:07:30.35 ID:gQwM6Cm+0
海未「どうですか?」

真姫「うん。温まってきたわ」

海未「それはよかったです」

真姫「昔の人ってすごいわね…こんなの作っちゃうのだから」

海未「天才はいつの時代にもいますからね…」

真姫「そうね…」

海未「……」














真姫「そう言えば、こたつって誰が作ったのかしら?」

海未「さぁ…寒い地方の方でしょうか?」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 03:12:46.49 ID:gQwM6Cm+0
真姫「あ、お茶淹れる?」

海未「お願いしていいですか?」

真姫「いいわよ」コポポポ

真姫「…あ、ちょっと出が薄いかも」

海未「構いませんよ。後で入れ直してきます」

真姫「分かったわ。はい」コトッ

海未「ありがとうございます」

真姫「……」ズズッ

海未「……」フーッ










真姫「…幸せ」

海未「はい…そうですね」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 03:19:36.51 ID:gQwM6Cm+0
真姫「そろそろ帰らなきゃ…」

海未「そうですか…送っていきましょうか?」

真姫「ううん、お母さんにメールしたら迎えに来てくれるって」

海未「そうですか」

真姫「…ねぇ、こたつで食べると美味しい料理って何かしら」

海未「こたつでですか…そうですね」

海未「鍋物は定番ではないでしょうか?寄せ鍋やおでんとか…」

真姫「…今度みんなで鍋パーティしない?」

海未「いいですね。鍋は何にしますか?」

真姫「人数多いから二種類あったほうがいいかもしれないわ」

海未「では話し合って決めましょうか。材料や調理も分担して」

真姫「そうね」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 03:27:12.82 ID:gQwM6Cm+0
海未「では決まり次第みんなを招待しましょう」

真姫「楽しみね」

海未「はい」

真姫「あ、お母さんもうすぐで来るって」

海未「そうですか」

真姫「…出たくない」

海未「気持ちは分かりますが…待たせてしまってはいけませんよ」

真姫「もうちょっとだけ…」

海未「もう…」







真姫「…こたつっていいわね」

海未「そうですね」


~おわり~

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2014/01/23(木) 03:29:18.03 ID:gQwM6Cm+0
5000円の安物のこたつ買ったら支柱が折れて使い物にならなくなった。今年の冬は寒い。つらい
読んでくれありがとう。みかんごめん

引用元: 海未「もうちょっと足を横に向けてください」真姫「嫌よ」