70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 17:12:31.88 ID:MzlNqidL0
P「い、今なんと…?」

あずさ「その…できちゃったみたいです」

P「…冗談…なわけないですよね…」

あずさ「当たり前です。そんないじわるプロデューサーさんにしませんよ」

P「…どうしましょうか」

あずさ「どうしましょう…」

P「……」

あずさ「あの…私は……プロデューサーさんが良いのなら…喜んで…」

P「えっ」

72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 17:21:51.84 ID:MzlNqidL0
P「あの…そのアイドルとプロデューサーって色々その…あるじゃないですか」

あずさ「世間一般的にはそうですね」

P「だから公になったら…俺はともかく…あずささんの評判が…」

あずさ「でも…私、そんなの気にしません。プロデューサーさんがいるならどんな辛い事にも耐えられます」

P「……」

あずさ「それに秘密にするってことは…この子を殺しちゃうってことですよね」

P「まあ…そうなりますね」

あずさ「そんなの…嫌です。新しい命をこんな身勝手な理由で…」

P「……」

74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 17:34:19.26 ID:MzlNqidL0
P「でも…冷静に考えましょうよ」

あずさ「はい?」

P「俺達が今子育てをする余裕がありますか?」

P「俺は皆のプロデューサー、あずささんは今やトップアイドル」

P「とても無理ですよね。こんな状況で子どもを生んでも不幸になるだけです」

あずさ「…それなら私…アイドルを止めます」

P「えっ」

あずさ「精一杯愛情を注いで育ててあげます。生まれてきて幸せだったって思ってもらえるぐらいに」

P「そ、そんな…アイドルへの想いはその程度だったんですか?」

あずさ「私はアイドルよりもプロデューサーさん…そしてこれから生まれる命の方が大切なんです」

P「し、しかし子どもを育てるには…お金が…」

あずさ「お金なら十分すぎるほどありますよ。安心して下さい」ニコッ

P「……」

76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 17:51:18.56 ID:MzlNqidL0
P「そ、そういえば最近は母体に負担をかけずに堕ろす方法もあるみたいですが」

あずさ「それって…どういう意味ですか…?」

P「あの…まだあずささんは若いですし…もっともっと自分の時間を楽しむ必要があると思うんです」

あずさ「1人よりも家族との時間の方がもっと楽しいですよ」

P「急に引退なんて……ファンの人達が悲しみます」

あずさ「本当のファンの方なら私の幸せを願ってくれるはずです」

P「あの、正直俺なんかよりよっぽど良い人あずささんなら見つけられます」

P「絶対後で後悔しますよ。一生一緒になるなんて。俺って何の取り柄も無いですし」

あずさ「いえ、そんなことありません。プロデューサーさんを選ばない方が一生後悔します」

P「……」

80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 18:09:05.26 ID:MzlNqidL0
P「あのできちゃったって言ってもまだ数週間じゃないんですか?」

あずさ「はぁ、そうですが」

P「なら大丈夫です!それはまだ人とは言えません」

あずさ「え…?」

P「だって数週間でしょう?大きさ何cmですか?痛みや苦しみみたいな感情もありませんよ」

あずさ「……」

P「確かに子どもを堕ろすのは辛い事かもしれません。俺も辛い…」

P「ですが…あずささんが間違いなく不幸になると分かってる選択肢を選ばせるわけにはいきません」

あずさ「不幸…?」

P「ええ」

87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 18:48:52.73 ID:MzlNqidL0
P「ですからやっぱりダメですよ!あずささんはアイドルなんですから!」

P「今なら秘密にしておけば誰にも分かりませんし」

あずさ「そんなに…嫌なんですか?」

P「えっ?」

あずさ「私達の赤ちゃんが」

P「そ、そういうわけでは…」

あずさ「じゃあどうして…どうしてですか?どうして生ませてくれないのですか?」

P「だから…さっきも言ったようにあずささんのために」

あずさ「そんなの嘘です!」

P「嘘なんかじゃ…」

あずさ「本当に私の事を想ってくれているなら生ませて下さい!」

P「……」

あずさ「どうなんですか!?」

P「…何で子どもなんか作ったんだよ」

90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 18:58:12.90 ID:MzlNqidL0
あずさ「え…?」

P「何で子どもなんて作ったんだよ!」

あずさ「プロデューサー…さん…?」

P「いきなりそんなこと言われてもどうしようもないじゃないですか!」

P「そんなの…どうすれば良いか分かりませんよ…!」

あずさ「で、ですから…それを話し合おうと…」

P「あずささんは生みたいんでしょう!?でも俺は嫌なんですよ!!」

あずさ「!!」

P「担当アイドルを孕ませたなんて知られたら…俺は…俺は…」

あずさ「だ、大丈夫ですよ。社長や765プロのみんなはきっと分かって…」

P「…たとえそうだとしても…世間やファンにそんなの通じないんですよ」

あずさ「2人なら…きっと、きっと乗り越えられます!だから…」

P「ああああ!!もう帰って下さいよ!妻気取りで俺の家に居座らないでくれ!!」

92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 19:03:02.64 ID:MzlNqidL0
あずさ「ふふっ…私嫌われちゃった…」フラフラ

あずさ「悲しすぎると…涙も出ないのね…」

あずさ「あんなこと言われてもまだ好きだなんて…私って馬鹿ね」



P「もうすぐクリスマスだってのに最悪の気分だ…」

P「どうしてこんなことに…」

P「……」

P「…俺は、何やってるんだ。クソッ…!!」

94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 19:11:01.31 ID:MzlNqidL0
春香「どうしたんですか?元気無いですね」

P「…春香はいつでも元気だな」

春香「だってもうすぐクリスマスですよ!クリスマス!」

春香「プロデューサーさんも盛り上がりましょうよ!」

P「独り身の俺にそれを言うか」

春香「寂しいですねー。ロンリークリスマス」

P「…そういうお前はどうなんだ」

春香「えっ!?わ、私はアイドルだから…彼氏だなんて…」

P(…恐らく、いや十中八九春香は俺に惚れている)

P「春香、明日お前オフだったよな」

96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 19:15:57.43 ID:MzlNqidL0
春香「今日は楽しかったです!まさかプロデューサーさんとデートだなんて…」

P「アイドルがデートなんかして良かったのか?」

春香「プロデューサーさんなら…」

P「ほほう、俺なら良いのか」

春香「い、いえっ!別に好きとかじゃなくてですね…言葉の綾と言うか…」

P「そうか…残念だ。俺は春香の事好きなんだけどな」

春香「そ、そんなはっきり言われると照れます…ってどうせ仲間としてとかそんなのですよねー」

P「もちろんラブの方だ」

春香「…はいい!?」

P「俺は春香が好きだ。愛してる」

97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 19:20:24.05 ID:MzlNqidL0
P「どうした?さっきから黙りこくって」

春香「だって…もう嬉しいやら、困ったやらで…もうどうすればいいか」

P「でもお前も俺の事好きなんだろ?」

春香「も、もちろん好きですよ!」

P「だからこんなとこまで付いて来たんだろ?」

春香「……」

P「ここがどういうことをする場所か分かるよな?」

春香「…はい、でも…」

P「好きな人同士ならいずれ来る場所だ。恥ずかしいとかそんなこと思わなくて良いんだ」ギュッ

春香「プロデューサーさん…」

99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 19:33:35.49 ID:MzlNqidL0
P「じゃあな、春香」

春香「あ、はい」

P「……どうした、帰らないのか?」

春香「え、いや…その……さよならのキスとか……なんつっムグッ」

P「これで良いか?」

春香「ありがとう…ございます」

P(何で虚しいんだ…あずささんの事を忘れるためにしてるのに…何で…)

101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 19:40:16.60 ID:MzlNqidL0
千早「さっきから何1人でニヤニヤしてるの?」

春香「えっ、また?」

千早「今日で何回目かしら…いい加減理由を教えてくれても良いんじゃない?」

春香「ふふん、千早ちゃんでもこれだけは絶対教えないよー」

千早「……まあ、なんでもいいけど」



春香「えへへっ、ずっと待ってたんですよ」

P「……わざわざありがとう」

春香「全然大丈夫です!一緒に帰りましょう!」

P「ああ」


千早(…腕まで組んで…そういうことだったのね…)

103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 19:52:11.49 ID:MzlNqidL0
千早(まさかあのままホテルに行くだなんて…流石に予想外だったわ)

伊織「今日も春香はニヤニヤ気持ち悪いわね。あんたなら何か知ってるんじゃないの?」

千早「彼氏でも出来たみたいよ」

伊織「はぁ!?ったくあずさといい何考えてるんだか…アイドルの自覚あるのかしら」

千早「あずささんも!?」

伊織「そうよ。結構前から付き合ってたみたい。それも相手はアッと驚くやつ」

千早「それなら春香の相手も驚きよ」

伊織「…じゃあ私達の秘密、共有しようじゃないの」

千早「ええ、同時に言いましょう…せーの」

伊織千早「「プロデューサー」」

105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 20:00:04.59 ID:MzlNqidL0
伊織「やっぱり千早は嘘をついてるわけじゃないようね…」

千早「水瀬さんこそ…でも信じられない…」

伊織「通りであずさの元気が無いわけだわ」

千早「まさかあずささんを振った直後に春香と付き合うだなんて…そんな人だったなんて…」

伊織「あいつは馬鹿なりに…良い奴だと思ってたのに…最低」

千早「春香やあずささんに伝えるのは…やめた方が良さそうね」

伊織「そうね。あの2人の悲しむ顔は見たくないわ」

109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 20:08:31.50 ID:MzlNqidL0
春香「12月なのに海ですか…」

P「嫌か?」

春香「嫌じゃないですけど…少し変わってますね」

P「俺はこの場所が好きなんだ。いつも違う風景を見せてくれる」

P「嫌な事も辛い事も全部ここにいる間は忘れられるんだ」

春香「わざわざこんな場所に来なくても…私がそんなこと忘れさせてあげます」

P「ははは!出来るかな?」

春香「むー、信用してませんね!絶対です!」

P「……そうか」

111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 20:19:36.07 ID:MzlNqidL0
P(…また春香からメールか…はぁ…)

千早「プロデューサー」

P「どうした千早、何か用か?」

千早「私は…あなたのことを信じています。私を…私達をここまで導いてくれた素晴らしい人だと」

P「…いきなり何を言い出すんだ」

千早「私はあなたを…大切な人を平気で傷つけるような人だとは思いたくありません」

P「……」

千早「それだけです。失礼しました」

P(何だってんだよ…○ソッ…!!)

112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 20:28:16.97 ID:MzlNqidL0
P「……ん?留守電が入ってる」

P「……あずささんか、何の用だ…まあわざわざ聞く必要も無いか」

P「……」



あずさ『プロデューサーさん、クリスマスはお暇ですか?』

あずさ『良ければ食事にでも行きませんか?』

あずさ『というよりもう予約しちゃったんですけど、うふふっ』

あずさ『私たちが初めて待ち合わせした場所で待ってますね』

あずさ『時間は――――』



P「……」

115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 20:36:37.15 ID:MzlNqidL0
春香「ごめんなさい、プロデューサーさん…電車乗り間違えて遅れちゃいました」
あずさ『ごめんなさい、プロデューサーさん…また道に迷ってしまいまして…』

P「……」

春香「あの…怒ってます?」

P「い、いや…全く気にしてない!」


P「オラオラオラ!!あっ!くそっ!!もう一回!!」

春香「ゲームセンターでそんなムキになるなんて意外と子どもっぽいですね」
あずさ『意外と子どもっぽい所もあるんですね。何だか安心しました』

P「…やめだ」

春香「えっ、あともう少しでクリアですよ?」

P「もういい」

118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 20:41:16.62 ID:MzlNqidL0
P(春香とあずささんなんか似ても似つかないのに…何故…)

P(これじゃ忘れるどころか…このままじゃ…俺は…)


春香「今日もありがとうございました!すっごく楽しかったです!」

P「……春香、別れよう」

春香「…え?」

P「アイドルとプロデューサーが付き合う事自体が間違いだったんだ」

春香「プロデューサー…さん?」

P「さよなら」

120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 20:49:44.75 ID:MzlNqidL0
美希「ハニー、急に呼び出してどうしたの?もしかして愛の告白!?」

P「だったらどうする?」

美希「…えっ?」

P「美希、俺はもう我慢しない。付き合おう」

美希「ハニー…これ夢なのかな…?」グスッ

P「美希、俺はお前が好きだ」

美希「…ミキもハニーのこと大好き」

122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 21:00:20.42 ID:MzlNqidL0
美希「というわけで今日から正式にハニーはミキのハニーなの!」

真「は?」

貴音「美希、冗談は程々にしなさい」

美希「ぶっぶー、冗談じゃありません!これが証拠写真!ハニーの寝顔こっそり撮っちゃった」

伊織「そ、そんな…」

千早「は、春香…」

春香「……」ダッ

あずさ「……」

125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 21:05:40.21 ID:MzlNqidL0
美希「あずさと春香が…そ、それ本当なの…?」

千早「ええ、間違いないわ」

伊織「正真正銘の屑だったのね…あずさ、これでふっきれたでしょ?」

真「そうですよ、あの人に執着する価値なんて全くないです」

あずさ「…プロデューサーさんの悪口はやめて」

雪歩「あずささん…」

美希「……」

127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 21:19:44.20 ID:MzlNqidL0
P「いよいよ来週はクリスマスだな」

美希「そうだね」

P「クリスマスまでに美希と付き合えてよかったよ」

美希「ミキもハニーと付き合えて嬉しいなー」

P「1週間後に最高のプレゼントを用意してるからな!期待しててくれ」

美希「ほんと!?楽しみー!……そういえば春香もクリスマス楽しみだって言ってたよ」

P「…何で春香が出てくるんだよ…あいつは関係ないだろ」

美希「…そうだね」

131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 21:32:11.69 ID:MzlNqidL0
春香『クリスマス…プロデューサーさんの家に遊びに行きたいです』

春香『お弁当とか手作りのプレゼント用意してるので…』

P「はぁ……」



クリスマス

P「お待たせ美希!さあ行こうか」

美希「…ねぇ、ハニー1つ聞いておきたいんだけど…」

P「ん?」

美希「何とも思わないの?春香達のこと」

P「は?何のことだ?春香なんかどうでもいいだろ」

美希「そうなんだ」

P「そうだよ」

美希「…本当にこれで良いと思ってるの?どうして平気でいられるの?」

P「だから…何がだよ。あんなやつのこと知ったこっちゃないっての」

美希「プロデューサー…前はもっと優しかった。絶対に春香や皆にそんなこと言わなかった」

134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 21:40:40.47 ID:MzlNqidL0
P「それは…違う…」

美希「もう良いよ。バイバイ」

P「み…美希…」



P「他にもあてなんざいくらでもあるさ」プルルルル

P「伊織…」プルルルル

P「出ないか…千早!」プルルルル

P「…雪歩は……真なら………貴音はきっと…亜美……真美……やよい…」プルルルル

P「ああ、それなら律子だ!」プルルルル

ただいま電話に出る事が出来ません。発信音の――

P「……どうして誰も出てくれないんだよ」

P「1人のクリスマスか…何で俺…こんな目に…」フラフラ

138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 21:53:28.20 ID:MzlNqidL0
P「俺…何であんなことしてたんだろうな…」

P「あずささんの事を忘れたくて…それで春香と付き合って…」

P「それでもあずささんがちらついて……あずささん」



P(ははは、何時間遅刻だよ…何で俺はこんな所に…誰もいるはずないのに)

P「……ふぅ、帰るか」

トントン

P「?」クルッ

あずさ「プロデューサーさん、遅かったですね」

139: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 21:59:03.26 ID:MzlNqidL0
P「……後ろから来るとは思いませんでした」

あずさ「ふふっ、いつものお返しです。プロデューサーさんの得意技をお借りしました」

P「…何で」

あずさ「はい?」

P「何で…こんな寒い中ずっと待ってられるんですか…」

あずさ「プロデューサーさんもいつも待っててくれたじゃないですか」

あずさ「…それに待ってる間も1人じゃないから寂しくありませんでした」

P「どうして…どうして…俺なんか…」

あずさ「愛してますから…たとえ愛されなくても愛したいんです」

P「あずささん…」

あずさ「でも愛すればやっぱり愛されたくなって…」

P「…ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい…俺…俺」

あずさ「プロデューサーさんは…意地悪です…今日来てくれなかったら踏ん切りがついたのに…」

あずさ「その優しさが…ずるいです…」

P「優しくなんか…俺は…俺は…最悪の屑で…ここに来た理由だって…」

142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 22:04:22.22 ID:MzlNqidL0
あずさ「それ以上言わないで下さい。好きな人の悪口は嫌なんです」

P「でも……」

あずさ「私は…何があってもプロデューサーさんの事大好きです」

P「…俺も…やっぱりあずささんが好きです。忘れられません」



あずさ「…お店閉まっちゃいましたね」

P「はい…ごめんなさい」

あずさ「ここからなら私の家の方が近いですね。良いですか?」

P「あずささんが…良ければ…」

143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 22:10:20.21 ID:MzlNqidL0
あずさ「久しぶりですね。こうしてゆっくりお話しするのも」

P「俺が…あずささんから逃げてましたから」

あずさ「……」

P「でも俺、決めました。もう逃げません」

あずさ「逃げない…?」

P「はい。あずささん、俺の子ども産んでください」



春香「寒い…寒いです…プロデューサーさん。早く…帰って来て…」

147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 22:20:19.31 ID:MzlNqidL0
P「流石に婚約するとなると皆大騒ぎでしたね」

あずさ「うふふっ、私だって驚きますよ。まさか765プロ全員の前でプロポーズだなんて」

P「皆俺のしたこと知ってるから、最低男としか思われてないでしょうね」

あずさ「仕方ないじゃないですか。自業自得ですよ」

P「その通りです…」

あずさ「プロデューサーさんは私にとって最高のパートナーですから…それだけじゃ不満ですか?」

P「いえ、そのことが何よりも嬉しいです」

あずさ「子ども…楽しみです。名前はどうしましょう」

P「そうですね…そろそろ考えておかないと」

150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 22:27:38.95 ID:MzlNqidL0
P「はぁ…今日は遅くなってしまったな。早くあずささんの家に帰らないと…」

P「っと赤信号…」キキー

P(ん?何かブレーキの効きが弱いような…気のせいか…?)

P「さて!とばすか!」



P「な…何でブレーキが…止まれ!止まってくれ!」

春香「あはは、無理ですよ」

P「春香!?お前…いつの間に車に……」

春香「最初からですよ。どうせ…死ぬなら…プロデューサーさんと一緒に」

P「!!」

グシャッ

153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 22:36:55.54 ID:MzlNqidL0
春香「どうして…何で…私は生きてるの…?」

P「は…るか…」

春香「プ、プロデューサーさん!!しっかりして下さい!」

P「あ…う…」

春香「そうか…出来るだけ私に被害が出ないようにハンドルを…」

P「あ…ずさ…さん…」

春香「あずささん…」

P「な…ま…え…こ…ども………かんがえ……つたえて……」

春香「…自分で伝えて下さいよ!私にそんな役任せないで下さい!」

春香「だから…生きて下さいよ!私が…死にたかったのに…」

春香「何で…プロデューサーさんだけ死んじゃわないといけないんですか…」

156: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 22:51:11.84 ID:MzlNqidL0
春香「名前…確かに伝えました」

あずさ「ありがとう、春香ちゃん」

春香「…プロデューサーさんは」

あずさ「春香ちゃんを守って死んだ…でしょ?」

春香「私が憎くないんですか…?私のせいで死んだんですよ?」

あずさ「憎いわ。結局私から逃げてしまったあの人が」

春香「そうですか…」

あずさ「だけど…誇りにも思うわ。あの人はやっぱりそういう人だったんだって」

春香「……」

あずさ「だから…お願い…絶対にプロデューサーさんの死を無駄にしないで…」

春香「……はい」

158: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2012/06/17(日) 22:56:27.33 ID:MzlNqidL0
あずさ「名前なんて伝えられたら…もうそっちに行けないじゃないですか」

あずさ「本当に意地悪…」

あずさ「どうしても…私と一緒にいたくないんですね」

あずさ「分かりました。大好きなあなたからの意地悪、ちゃんと受け取ります」

あずさ「ですからいつになるか分かりませんが私がそっちに行く時は覚悟しておいてくださいね」


おわり

引用元: あずさ「プロデューサーさん...妊娠しちゃいました」