1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/26 23:23:18 ID:QdmkTABQ0
蛍「そうですよね…」

小鞠「蛍の両親は子供に物乞いさせてるの?」

蛍「……両親はもういません」

小鞠「えっ……」

蛍「施設に預けられるのが嫌で、今は小鞠センパイの家の縁の下で暮らしています」

小鞠「……」

蛍「すみませんでした、センパイ……」

小鞠「私は子供だから勝手に蛍に食料を分けてあげたりはできないけど、でも、かず姉なら……」

蛍「……そう、ですね」

小鞠「もしかしてもう行って来たの?」

蛍「いえ、大人に会うのは……。何分施設に預けられるのが嫌で隠れ住んでいる身なので……」

小鞠「そっか……。あのさ、もし良かったらなんだけど、私の部屋の押入れとかに住んでみる?」

蛍「えっ……?で、でも……」

2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/26 23:26:52 ID:QdmkTABQ0
小鞠「もちろん、家族には見つからないようにする事。……食べ物なら、私の残り物でよかったら持ってこれるし……」

蛍「ありがとうございます……」

小鞠「な、泣かないでよ、もう!……とりあえずお風呂に入って。蛍、変なとこで生活してたからかちょっと臭うよ」

蛍「すみません……」

小鞠「誤らないで。今なら家に誰もいないから、早く」

蛍「はい」

3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/26 23:31:05 ID:QdmkTABQ0
小鞠「夏海はれんげと遊びに行ってるからしばらくは戻らないと思う」

蛍「……卓先輩は?」

小鞠「お兄ちゃんは駄菓子屋で通販で頼むお人形さんを物色してるから晩御飯までは帰ってこないと思う」

蛍「そ、それじゃあ、お風呂をお借りしますね」

小鞠「うん。一応、誰か来たらごまかせる様にここで待機してるね。何かあったら言ってね」

蛍「はい。色々とすみません」

小鞠「……いいよ。蛍の方が苦労してるんだしさ」

4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/26 23:35:16 ID:QdmkTABQ0
小鞠(お母さんは晩御飯の時間まで帰って来ないはず……)

小鞠(何事もなければいいんだけど……)





夏海「ただいまー」

小鞠「!?」

小鞠「夏海、れんでと遊びに行ったんでしょ?帰ってくるの早いよ!」

夏海「いやー、れんちょんとちょっとハッスルしちゃってさー。汗かいたから早めに帰ってシャワーでも、と思ってね」

小鞠「そんな、何でこんな時に……」

5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/26 23:38:45 ID:QdmkTABQ0
夏海「あれ、お風呂、誰か入ってんの?」

小鞠「あ、うん、お兄ちゃんがちょっとね」

夏海「なーんだ。じゃあうちは何か飲んでこよっと」

小鞠(ふぅ……。何とかごまかせた……)

小鞠(あとは、夏海をごまかしてるうちに蛍をお風呂から脱出させて、私の部屋の押入れに潜ませれば……)

9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/26 23:43:21 ID:QdmkTABQ0
小鞠『蛍、聞こえてる?』

蛍『あ、はい。先程声がこちらにも聞こえてきたので急いで着替えてるところです』

小鞠『うん。それじゃ、私が夏海の気を引きつけるから、その間に私の部屋に隠れて』

蛍『わかりました』

小鞠(今夏海は台所で飲み物を飲んでいる……。どう引き付けるか……)

小鞠(仕方ない、ここはお金の力に頼ろう……)

11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/26 23:48:30 ID:QdmkTABQ0
小鞠「夏海、ちょっと」

夏海「何だよ姉ちゃん?」

小鞠「あのさ、お使い頼まれてくれる?」

夏海「えぇ~?やだよ、外暑いし……」

小鞠「お願い。駄菓子屋行ってアイス買ってきて。夏海の分も買っていいから」

夏海「えっ?……でも、どうせガリガリボーイなんだろ?」

小鞠「僕のピノまでなら買ってもいいから!」

夏海「すげぇ、太っ腹じゃん!わかった、急いで買ってくるよ!」

小鞠「急がなくていいから!」

夏海「え……?急がないとアイス溶けちゃうじゃん。何言ってんの姉ちゃん」

小鞠「いや……、うん、急いで買ってきて。私のはガリガリボーイでいいから」

夏海「わかった!それじゃ10分待ってて!」

小鞠(10分もあれば十分……)

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/26 23:52:35 ID:QdmkTABQ0
小鞠「蛍、もう出てきてもいいよ」

蛍「はい」

小鞠「夏海は今出かけたけど、多分10分もしないで帰ってくるから。今のうちに私の部屋に」

蛍「わ、わかりました」

小鞠「押入れに隠れてれば見つからないから」

蛍「……あの」

小鞠「ん?」

蛍「センパイの家の下に、私の生活用品等があるのですが、どうしましょう?」

小鞠「それは後。私が夜とか、誰もいないときにこっそりとってきてあげるから」

蛍「ありがとうございます。それでは行きましょう、センパイ」

15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 00:02:09 ID:mHJxqCoe0
小鞠(うかつだった……。夏場の押入れの中は……暑い……)

蛍『……』

小鞠「蛍、しばらくはなんとか頑張って。何か対処法を考えるから」

蛍『大丈夫です。私は我慢強いので』

小鞠(水分補給にお水を用意してあげよう……。あとは……)

小鞠「蛍、その、さっきお米貰いに来てたでしょ?お腹空いてるんじゃない?」

蛍『……多少は。で、でも、そんな空いてるというほど空いてるわけではないので大丈夫です!』

小鞠(空腹の状態で押入れで耐えるのは厳しいよね……。蛍への食事をどうするか……)

小鞠(晩御飯まで待って、その時のご飯を蛍に持って行く?)

小鞠(でも、部屋に持ってったら不審に思われるかも……)

小鞠(夏海が帰ってくるまであと数分。何か持ってくるには十分!)

小鞠「ちょっと待ってて。何か食べ物とお水持ってくるから」

蛍『すみません、センパイ……』

17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 00:05:06 ID:mHJxqCoe0
小鞠(えっと、冷蔵庫の中には……。ダメだ、調理前の食材しかない……)

小鞠(先ずはお水を水筒に入れて……)

小鞠(うん、あとは何か……)

小鞠(あ、野菜がある。洗えば生でもいける!)

小鞠(よし、これで……)

夏海「あ、姉ちゃん、アイス買ってきたよ」

小鞠「!?」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 00:07:26 ID:QdmkTABQ0
夏海「何驚いてんの?」

小鞠「べ、別に……」

夏海「ふーん、ま、別にいいけど。はい、アイス」

小鞠「ありがと」

夏海「……」ジーッ…

小鞠「な、何?」

夏海「いや、姉ちゃん、水筒と生野菜なんか持って何してんだろと思ってさ」

小鞠「こ、これは……」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 00:11:08 ID:mHJxqCoe0
夏海「怪しい……」

小鞠「こ、これはおやつだから!おやつ!」

夏海「生野菜が?」

小鞠「……ダイエット。そう、ダイエット中だから!」

夏海「アイスを買ってこさせるのに?」

小鞠「うぅ~、もう!ほっといてよ!」

夏海「あ、ごめん姉ちゃん。キュウリ美味しいよね。味噌も持ってったら?」

小鞠「いらない!夏海はそこでアイス食べてて!」

夏海「え?姉ちゃんの分くれんの?そっか、ダイエットだからか。ラッキー」

小鞠(今のうちに部屋に戻って蛍に野菜とお水を……)

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 00:28:12 ID:mHJxqCoe0
小鞠『蛍、食べ物とお水持ってきたから。今、下に夏海がいるから静かに食べてね』

蛍『ありがとうございます……』

小鞠『しーっ。もう何も言わなくていいから』




夏海「アイスも食べたし、暇だな……」

夏海「アイス食べたから冷たいシャワー浴びるって気も失せたな……」

夏海「よし、ダイエット中の姉ちゃんでもからかいに行くか!」

24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 00:33:08 ID:mHJxqCoe0
夏海「姉ちゃん!」

小鞠「!?」

夏海「何さっきからビクビクしてんのさ」

小鞠「あんたがいきなり部屋に入ってくるからでしょ!」

夏海「いやー、ごめんごめん」

小鞠「用が無いなら出てってよ」

夏海「まあまあ、そう邪険にしないでよ。せっかく夏海ちゃんがダイエットに協力……」

小鞠「……?」

26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 00:39:35 ID:mHJxqCoe0
夏海「姉ちゃん、さっきの野菜とかはもう食ったん?」

小鞠「ま、まあね」

夏海「……水筒はどこに?」

小鞠「そんなの別にどうだっていいでしょ?」

夏海「……」キョロキョロ

小鞠「な、何?」

夏海「……姉ちゃんさ、もしかしてうちに隠し事してない?」

小鞠「!?」

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 00:45:35 ID:mHJxqCoe0
夏海「やっぱりね……。うちにアイス買いに行かせたり、何か怪しいとは思ってたんだよね」

小鞠「な、何も隠し事なんか……」

夏海「言わなくてもわかってるよ。あの野菜、そして水筒……」

小鞠「……」ドキドキ

夏海「ズバリ、姉ちゃんはうちに内緒でペットを飼っている!」

小鞠「!?」

夏海「ふっ、その反応、図星だったみたいだね姉ちゃん」

小鞠「ち、違……」

夏海「わかってんだよ。あの野菜から考えるに草食性の動物……。そして、この辺りにいる草食性の動物といえばウサギしかいない!」

夏海「姉ちゃんは学校の飼育小屋からウサギを盗ってきたんだ!そうだろ、姉ちゃん!そして、隠す場所は一つしかない!」

夏海「その後ろの押入れにウサギを隠してるんだ!」

31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 00:48:48 ID:mHJxqCoe0
小鞠「……」

夏海「姉ちゃんも水臭いなー。うちだってペットこっそり飼うの賛成するに決まってるのにさー」

小鞠(どうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう)

夏海「うちの口が軽いとでも思ったの?姉ちゃん、もっとうちを信用してよ、もう」

夏海「うちにも見してよ」

小鞠「だ、だめ……」

夏海「何で?いいじゃん。ねえ」

小鞠「お願いだから……」

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 00:56:34 ID:mHJxqCoe0
夏海「……いいのかなー。うち、うっかり口を滑らせて母ちゃんに言っちゃうかも」

小鞠「……お金、欲しいの?」

夏海「やだなあ、うちがそんながめつい女に見える?」

小鞠「……千円」

夏海「いや、うちはウサギが見たいだけで……」

小鞠「……二千円」

夏海「……あのさ、うちはお金がどうこうじゃなくて」

小鞠「……五千円」

夏海「夏海ちゃん、さすがにイラッとしちゃったかな。もう意地でも見ちゃお」

小鞠「夏海!ここは私の部屋だよ!出てって!」

夏海「やめてよね。本気で喧嘩したら、姉ちゃんがうちに敵うはずないだろ」

小鞠「お願いだから!」

39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 01:06:08 ID:mHJxqCoe0
夏海「さーて、どんなのがいるのかなーっ」

小鞠「ッ!!」

夏海「……あれ、何もいない」

小鞠(……え?)

夏海「おっかしーな、夏海ちゃんの推理ではウサギか何かがいるはずなのに……」

小鞠(どういう事……?)

夏海「でも、食べ残しの野菜と水筒は見つかった。ははーん、そうだよね。姉ちゃんがダイエットなんてうちも無理だと思ったんだよねー」

夏海「第一、キュウリを味噌もなしに食べるとかありえないっしょ。大方、野菜が食べきれないからこっそり捨てようとしたんだ」

夏海「これだから姉ちゃんは。これに懲りたらダイエットなんてしなことだね」

小鞠「う、うん……」

夏海「はぁ~あ、まったく、無駄な諍いを起こしちゃったよ。シャワーでも浴びてこよっと」

小鞠「……」

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 01:09:17 ID:mHJxqCoe0
小鞠「……」

蛍「どうやら夏海先輩は行ったようですね」

小鞠「えっ、蛍?」

蛍「押入れの布団の中に隠れたんです」

小鞠「良かった……。もう、心配したんだから……」

蛍「す、すみませんセンパイ。でも、ああするより他になくて……」

小鞠「ううん、いいよ」

蛍「でも、押入れに隠れるというのは少し危険かもしれないですね」

小鞠「うーん……でも、他に隠れる場所なんて……」

42: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 01:16:23 ID:mHJxqCoe0
小鞠「……少し暑いかもしれないけど、私のベッドに隠れてたらどうかな?」

蛍「で、でも、私、押入れで汗かいちゃいましたし」

小鞠「いいよいいよ、気にしないから」

蛍「……すみません」

小鞠「大丈夫。蛍は私が守るから」

蛍「しぇんぱいぃ~……」

小鞠「泣かない泣かない。抱き枕を押入れに入れるから、何かあっても布団には抱き枕を入れてるってことでごまかすから」

小鞠「だから今夜はそこで我慢してね」

蛍「はい」

44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 01:25:03 ID:mHJxqCoe0
夏海「はぁ~、スッキリした」

小鞠「……勝手に部屋に入らないでって言ったでしょ」

夏海「はいはい、お邪魔しまーすっ、っと」

小鞠「もう、出てってよ」

夏海「一人ぼっちは寂しいもんな」

小鞠「私は寂しくないから!」

夏海「えっ?姉ちゃん知らないの?」

小鞠「……な、何を?」ドキドキ

45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 01:27:08 ID:mHJxqCoe0
夏海「夏海ちゃんは寂しいと死んじゃうんだよ?」

小鞠「……」

夏海「もう、突っ込んでよ姉ちゃん」

小鞠「あんたの相手すんの疲れた」

夏海「そんなつれない事言わないでさー」

夏海「あれ……?」

小鞠「な、何?」

46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 01:32:18 ID:mHJxqCoe0
夏海「姉ちゃん、あれは?」

小鞠「あれ?」

夏海「姉ちゃんの抱き枕。あのバナナの奴」

小鞠「布団の中だけど……」

夏海「うち、あれがないとどうも腕の中が寂しくてさ」

小鞠「勝手に寂しがってれば?」

夏海「……うち、どうも反対されるとやりたくなるっていう困った性分でさ」

小鞠「ちょっ、やめてよ!私がいつも抱いて寝てる奴なんだよ?気持ち悪いでしょ!」

夏海「いいじゃん。減るもんでもないし」

小鞠「減る!減るから!」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 01:34:53 ID:mHJxqCoe0
夏海「布団から出して枕にしよーっと」

小鞠「ダメ!」ズルッ

夏海「……何も布団の中に潜り込んでまで抱き枕を守らなくてもさあ」

小鞠「夏海はもう出てってよ……。何で嫌がらせばかりするの……?」

夏海「な、何で泣いてんだよ……。うちは別に悪気があったんじゃ……」

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 01:43:48 ID:mHJxqCoe0
小鞠「んっ……///」
夏海「うち、姉ちゃんが困ってるのを見るのが楽しくてつい……」

小鞠「ふぅっ……んっ……ぁっ……///」
夏海「……?」

小鞠「ふぁぁ……くっ……///」ビクビクッ
夏海「姉ちゃん……。ごめん、姉ちゃんが抱き枕をそんな事に使ってたなんてうち……」

小鞠「ち、違っ……!」
夏海「いや、ごめん、邪魔して。うち、すぐ出てくし。あ、もうその抱き枕にも触らないから。うん」ソソクサ

小鞠「……」



小鞠「蛍……」
蛍「すみません、あの場はああして切り抜けるしかなくて……」

小鞠「……」
蛍「すみません、すみません」

小鞠「……」
蛍「しぇんぱ~い……」

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 01:47:28 ID:mHJxqCoe0
小鞠「……ま、まあ、悪気があったわけじゃないし、今回だけだからね///」
蛍「センパイ♪」
小鞠「ちょっ、やめ……///」
蛍「静かにしないと見つかっちゃいますよ?」

┏━━━━━┓
┃ セ .滅 こ ┃
┃ ッ 茶 の.┃
┃ ○ .苦 あ ┃
┃ ス .茶 と .┃
┃ し      .┃
┃ た      ┃
┃  ゜       .┃
┃       .┃
┗━━━━━┛

そして、三ヵ月後に小鞠の妊娠が発覚すると同時に蛍も見つかった
蛍は責任を取る形で小鞠の婿養子として越谷家で生活することとなった

卓「うん、いいと思う」


59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2014/01/27 01:52:12 ID:mHJxqCoe0
すみません
れんげちゃんを登場させるのを忘れてしまってたんでこのスレはこのまま落として下さい